今回のシューズレビューはハイパースピード2(HYPERSPEED2)。
※マイナーチェンジ版の3の情報も追記しました。
前作のハイパースピードが非常にシンプルで走りやすくとても好きなシューズだったので、”2“も試してみる事にしました。
コスパも魅力で、定価1万円以下、ネットではかなり安売りしているのも簡単に見つけることができます。
METASPEED との互換性を期待
初代ハイパースピードで気になっていたのが、アシックス初代カーボンシューズであるメタレーサーに見た目も履き心地もそっくりだった事。
低価格でトップモデルと似た感覚で走れるのはありがたいですが、元々メタレーサーとの組み合わせを意識していたのか?同じ「SPEED」シリーズのトップであるメタスピードスカイ/エッジとは全く互換性が無いものになっていました。(これは初代マジックスピードにも言える事です)
今回はいよいよメタスピードに合わせた練習モデルとしてのハイパースピード2が完成。
アウトソールもメタスピードと見かけはほぼ同じ。グリップや耐久性はとても良さそうです。
前作のハイパースピードは濡れた路面では滑りやすいという欠点がありました。
またトレーニング用という事で、踵の部分までしっかり補強されています。
ミッドソールにはフライトフォームを使用。前作よりソールの厚みが程よく増していますが、相変わらず200g付近の軽量。
厚みや形状的にも、愛用している「METASPEED EDGE」に近く見えるので、好きな走り心地に近いのではないかと期待大です。
速いペースのロング走で使用。廉価版METASPEEDはこんな感じ
実際にロング走(マラソンを意識したそこそこ速いペースの走り込み)で使用した所、正直「あれ?なんか違うな」という感触でした。
メタスピードの大事な部分が抜け落ちているような感じで、あまり推進力は感じません。
良い言い方をすれば、「自分の足を使って走る」感覚では走れます。厚みが増し、やはり前作よりはクッションとある程度弾む感じもありますが、適度な感じです。
「転がる感覚」もあまり感じず、どちらかというと昔からあるシューズに近い地面を蹴るような走りになります。
足全体を包むフィット感も少し硬く、最初は足にマメができてしまいました。
考えてみると、メタレーサーはどこか「カーボンシューズでありながらアシックスらしい従来のマラソンシューズ感覚」を目指している意図が見られ、安価でシンプルな作りのハイパースピードと相性が良かったのではないかと思われます。
一方で、抜群の反発と軽さを誇る素材“FFブラストターボ”を初めとしたハイテク機能を詰め込んだメタスピードの廉価版では、物足りなさを感じてしまうのは、当然と言えばそうなのかもしれません。
前作よりは若干長い距離向けという印象で、普段のトレーニングシューズとして使用する分には、クッション性も向上し、より汎用性に優れた使いやすいものになったと思います。
リズム良いジョグをしたい時や、不整地のジョギングで脚をしっかり使いたい時などは特に有効ではないかと感じました。
クセが少なく万人向けで、値段や耐久性を考えても学生の部活用シューズ等で活躍しそうです。
個人的には初代ハイパースピードの薄底感覚とライドシリーズの良さが合わさったような独特な走り心地が好きでした。
「2」では安価かつメタスピードとの互換性があるものにして欲しいと思っていたのに、ユーザーのワガママな要求だったかもしれません。
自分の求めていたイメージとのズレで、ややネガティブ寄りなレビューとなってしまいましたが、コスパを考えると今作も十分良作と言えるものだと思います。
むしろメタスピードでは鍛えにくい部分を刺激するためのシューズとしてオススメです。
追記:計量化されたハイパースピード3を購入。
2のマイナーチェンジでより軽量化されており、素材の足あたりもよりレーシングシューズらしく履きやすくなっていました。個人的には3がおすすめです。
ただ、なぜか重量を測ると右186g、左210gになっていたのにはビックリしました。
数値にそこまで拘らなくて良い気もしますが、24gも違うというのは初めてで、一体どういう事なのか…。これだけ違っても、履くと特にわからないものです。
その他、使用感は2と大きな違い無し。厚底に慣れてくると、ハイパースピードはふくらはぎの筋肉を使っているのがよくわかるのも良いです。6000円台で購入できました。
まとめ
総合評価…B
◯価格、軽量性、耐久性
-クッション、接地感、安定性、重量、フィット感
△反発
用途…リズム良いジョグ、不整地走、軽めのダッシュ
☆高反発系では刺激しにくい部分を鍛えるシューズ
↓お気に入りの初代ハイパースピードレビュー