まるランニングマガジン

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Takemaru Yamasaki Marathon Blog マラソンランナー&プロランニングコーチがランニングをもっとディープに楽しむ情報を発信。 Marathon 2:18:59 高知龍馬マラソン、おかやまマラソン優勝

ぼくが普段行っているVO2MAXトレーニングを紹介【3〜5kmレースペース、マラソン練習中の活用】

今回はぼくが実際に行っているVO2MAXトレーニングやアレンジ版を紹介します。

 

 

 

 

最大酸素摂取量(さいだいさんそせっしゅりょう、: VO2 max, maximal oxygen consumption)とは、漸増運動で測定された酸素消費の最大量のこと[1][2]。通常は、モーター付のトレッドミルで計測される。最大酸素摂取量は有酸素運動能力を反映し、長時間の最大限下の運動持久力を決める重要な要素である。名称は V = 量(volume)、O2 = 酸素、max = 最大限(maximum)に由来する。

最大酸素摂取量は単位として、毎分リットルなどの絶対量、もしくは、mL/(kg・分)などの体重に対する相対量を使用する。後者の単位は、持久力競技のアスリートの能力を比較するのによく使われる。しかしながら、最大酸素摂取量は一般的に、種内であるいは動物種間においても体重に対して線形に変化するものではなく[1][2]、それ故、体の大きさが異なる場合に比較する場合は共分散分析などの適切な統計処理を行うべきである。

最大酸素摂取量 - Wikipedia

 

一つの身体機能を向上させるには、その機能に負荷をかけるのが最もよく、研究の結果VO2MAXで運動できる時間は11分、つまり競技者にとっては3〜5kmのレースペース、これをトレーニングとしては一度にきつく走る時間を5分以内に抑え、休憩を挟みながら行うのが良いという事がわかりました(ジャック・ダニエルズのランニングフォーミュラより)。

現在ではあらゆるランナーにとってポピュラーな練習メニューとなっています。

 

(※以下レースペースはRP、つなぎのリカバリージョグはrと表記)

 

 

ぼくが普段行っているVO2MAXトレーニングメニュー

 

・シンプル&オーソドックスなもの

400mX12~15(r=200m jog)

500mX10(r=200~300m jog)

600mX10(r=200~300m jog)

1kmX5~6(r=400m jog)

全て5km RPを目安にし、その日の調子で若干調整する。

 

・刺激を変えてみる、ファルトレク形式(時間を目安に感覚重視で行うスピード走)

800m Up-Hill X6(5km RP努力で。r=下りジョグでスタート地点に戻る)

(800m+300m)Up-hil X 3セット、300mは3km RP努力)

1kmX2(r=500m jog)+1' fast - 1' jogX10(1kmは3kmRPで強度高め、1分走は5000m RP努力)

30" fast - 30" slow X30(3〜5km RPの努力で)



まずは400mから初めて心肺機能と速い脚のリズムを作り、1kmで設定ペースをこなすのが目標となります。

一般的には休憩時間を長くしても、一度に走る距離が長くなる方がきつく効果も高いとされていますが、本数が少ない方が集中しやすい事もあり、短いインターバルの方が何度もスピードを上げたり下げたりを繰り返すのでペース変化の練習にもなります。

 

少し刺激を変えたい、タイムに拘りすぎたくないという場合は時計のアラーム音を使った“ショート・ファルトレク“を行います。

坂のインターバルはきついですが、タイムより努力感重視で、達成感があるのも好きです。

 

強度の高い1kmX2を先に入れるファルトレクはメルボルン TCのメニューを参考にして作ったメニューで、ぼくはトラックレース前の強度慣れで効果を感じています。
3000mレースペースを維持するのはかなりきついので、ファルトレクを混ぜて気分転換すると量を稼ぎつつ楽しくできます。ぜひ一度試してみてください。

 

 

きつい部分のトータル距離

 

負荷をかけるきつい部分の時間は大体12〜15分がベストと言われており、ぼくの場合は(5000m14分台)合計5〜6kmくらいが体感的にもベストだと思っています。休憩時間は走った時間と同じ〜やや短いくらいになるのを目安にゆっくりジョグで繋ぐ。

 

かなりレベルの高いエリートランナーにとっても限界は7kmくらいだと思っています。


VO2MAXインターバルで8km刺激を入れるのは多過ぎるので、8km以上のインターバルを行う場合は(例えば400mX20、1kmX8等)ペースを落として、少し目的を変えます。

(詳しくは▷10kmレースペースインターバル〜1年を通して強化に使えるワークアウト〜 )

 

指導するランニングクラブの練習会(3〜4時間台のランナーが中心)ではVO2MAXインターバルはトータル3〜4kmを目安に行っています(400mX8~10、800mX4~5)。

 

 

 

マラソン選手にとってのVO2MAXトレーニング

 

以前からも言われていましたが、エリートマラソン選手のVO2MAXは必ずしも高いわけではない事がわかっており、最新の男子トップ選手の研究でも71ml/kg/minが平均となったという記事が出ていました(80〜90台を記録するトライアスロンやクロスカントリースキーのトップ選手と比べると特別な数値ではない)。

 

▷Breaking New Study Reveals Physiology of 16 Sub-2:09 Marathon Runners – PodiumRunner

 

普段の練習もマラソンペースのランニングエコノミーを高めるような少し遅い練習が中心だからではないかと考察されており、確かに無理に強度の高い練習をするより合理的には思えます。

 

マラソン選手にとってはVO2MAXトレーニングが必ずしも重要でないことが示唆されていますが、これはランナーのタイプやそれまでの練習計画次第ではないでしょうか。

 

年間を通して何度もマラソンを走っており、しっかり短い距離のスピード強化期間がとれないランナーは、マラソン練習を継続するだけでは脚が重くなり、走り込み系の練習内容もなかなか良くならないという事があります。

定期的にVO2MAXトレーニングを入れると脚がフレッシュな状態を保ち、呼吸も余裕ができるので、10km〜マラソンペースの練習もリラックスしてこなしやすくなります。

 

また積極的に短い距離レースの記録を伸ばしたい期間も、普段から5000mより速い強度の練習を入れておくと移行がスムーズです。

頻度としては、ぼくはマラソン練習中は2週間に1回程度は入れています。

 

逆に普段からVO2MAXトレーニングに拘り過ぎていて、頑張っている割にはマラソンの記録が思ったように伸びないという人は、少し強度を落とした10kmレースペースインターバルを取り入れてみるのを勧めます。

 

 

 

トラックレースに取り組む事自体がランナーのレベルアップに繋がる

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VO2MAXを刺激するトレーニングは競技者にとっては3〜5kmのレースペースであり、そういう意味では3000〜5000mトラックレースに向けた準備は、ランナーの有酸素能力やスピードの基礎を作るのにとても役立ちます。

ジュニア期の長距離選手がまずこの距離をメインに取り組むのも科学的根拠があってのことだと思います。

 

タイム向上を目指す人は、公認・非公認関わらずトラックの長距離レースにはぜひ参加してみましょう。

 

 

※万人に共通する方式というのは難しいです。ここではわかりやすく”3〜5kmRP“といった表記していますが、VO2MAXが持続できる時間は11分というのを目安に、自分にとって最適な強度とボリュームを探しましょう。

トレーニングはゼロか100ではないので、目的を理解し、そこから大きく練習内容が外れてなければ必ず効果はでます。タイムや本数に拘りすぎてオーバートレーニングになるのはくれぐれも気をつけてください。
ニュージーランドのレジェンドコーチ、アーサー・リディアード「やり過ぎより、やり足りない方がマシ」

 

 

↓「ダニエルズのランニングフォーミュラでは」Iペーストレーニングとして紹介されており、とても細かく解説されています。

▷ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版 | ジャック・ダニエルズ, 前河洋一, 篠原美穂 |本 | 通販 | Amazon

 

 

↓よりステップアップした練習を試してみたい人はこちらも参考にしてみてください。

www.takemarun.com