今回はGEL-NIMBUS 24レビュー。
クッションタイプのDXモデル
”クッションタイプ“の位置づけになるキュムラス(23代目)を初めて履いて、思った以上に良かったので、これの兄弟モデルと言えるニンバスも試してみることにしました。
アシックスはラインナップが豊富過ぎてわかりにくい部分もあるのですが、昔からある定番のジョギングシューズシリーズをザックリまとめて説明するとこんな感じになります。↓
スタビリティタイプ(硬め)…松:カヤノ、竹:GT-2000、梅:GT-1000
クッションタイプ(柔らかめ)…松:ニンバス、竹:キュムラス、梅:パルス
クッションモデルは海外で人気で、日本ではスタビリティモデルのGT-2000やカヤノの方が知名度が高い印象があります。
主に松のシューズが最新の足を保護する機能をより多く詰め込んでおり高価で耐久性も高い、梅のシューズは廉価版でお試し用といった感じ。
竹はその中間になるのですが、必ずしも高価で機能性が高いものがその人に適しているとも言えないので、好みに合ったものを購入します。
自分の場合も、GT-1000が踵のフィット感の良さや自然な接地感が良い、GT-2000やカヤノはシリーズによっては少し重たく機能が余分に感じることもあったので、今回のニンバスも同じではないかという懸念はありました。
ニンバスはラテン語で“雲”という意味。
ソール裏面はキュムラスに似ており、フワフワの柔らかい接地感を生み出します。
ニンバスはクッションタイプながら、新しいカヤノのように内側もトラスが内臓されており、硬さを感じさせない程度に安定性もしっかりあります。
今回の目玉はミッドソールの下部に”FFブラスト+“を採用している事。
最新シューズの反発、軽さとクッションを生み出すために欠かせない素材となったFFブラスト(メタスピードやノヴァブラスト等で採用)にはいくつか種類があり、詳細はわかってないのですが、おそらくレース用のFFブラストターボより耐久性があってトレーニングシューズ向きなのではないかと思います。
そして1番印象的だったのはシュータン(甲を覆ってる部分)がニット素材になっており、プニョプニョとした柔らかな感触になっていたことで、これが靴に足を通すとこのシューズのコンセプトにうまくマッチしています。
サイズは普段通りの27.5cmで、フィット感はバッチリで、つま先には余裕があり履きやすい印象を受けました。
重量は296g。ほぼ300gでやはり機能が多い分キュムラスより若干重いでしょうか。
雲のような優しさをシューズ全体で体験できる
走ってみると重量や過剰なクッションで走りにくいということは全く感じず、フワフワながら、しっかり接地感もあります。
ロードでも綺麗な柔らかい不整地を走っているような気持ち良さ。
FFブラスト+の効果で、キュムラスよりも適度な”バウンド感“もあるので、より楽しく走ることもできます。
シュータンも含めたアッパーの柔らかさも含めて、まさに雲の上を走るような感覚をシューズ全体で味わえるのは新鮮でした。
やはりアスファルトの上をいかに優しく走るかを追求しているように思うので、これを土や芝生で使うのは少々勿体無いような気はします。主にロードを16〜20kmの長めのジョギングで使用しており、長時間ゆっくり走るLSDのようなメニューにも適しています。
他のジョギング用シューズとの比較
保護機能満載で、重戦車感があるカヤノは初心者の味方といった感じで定着しています。
一方このニンバスは、クッションタイプの魅力をより極めた、カヤノとはまた違うアプローチで初心者が走るのを楽しんでもらえるように作られたシューズだと思いました。
もちろん走行距離が多いアスリートランナーも脚の保護に使えます。
兄弟モデルと比較するとキュムラスは「シンプルで硬派」、ニンバスはこれに「優しい、気持ち良い」というのが強調されたように感じました。
個人的には今後カヤノより人気が出るのではないかと思っています。
まとめ
総合評価…A+
用途…ジョギング(自分の場合は4:30〜5:00/km)
◎クッション
◯耐久性、フィット感
-反発、接地感、グリップ
△軽量性、価格
☆好みの接地感
☆楽しさ(適度に弾む反発)
☆気持ち良さ(接地だけでなく履き心地から柔らかい)
を総合してジョギングシューズでは最高の評価となりました。
※評価は主に自分に合うか合わないかの基準で決めています。
シンプルなキュムラスは自分の中でジョギングシューズの基準となるモデルになっています。
ライバルのカヤノも最新作では大幅アップデートしています。