今回はソーティマジックRP5を紹介。
ぼくは10000m以外のトラックレースでは基本的にはスパイクを履いていましたが、1500mレース後に足首に痛みが出たのをキッカケに、9月の春野オープンから5000mでソーティマジックRP5を試してみた所とても良い感覚で走れ、次のナイタートライアル屋島では自己記録を5秒更新する事ができました(14分43秒)。
その後日体記録会10000mもこのシューズで、自己記録を21秒更新(30分35秒)、周りはほぼ全員が厚底シューズという中で組トップでゴール。
ぼくにとっては、実績のある非常に信頼できる相棒になりました。
ソーティマジックシリーズ
ソーティマジックシリーズは昔から学生の定番と言える大人気シューズでした。今は圧倒的に厚底スーパーシューズに押されてしまっていますが…。
基本的には反発重視、地面を強く蹴ってストライドを伸ばす力強いフォームに適していたと言えるでしょうか。
アッパー(靴の上側)もフィット感がとても良く、駅伝、トラックレースでも対応できるスピード走行に適したシューズでした。
RP5では、イメージが結構変わってきてます。
アシックスが最近新たな軸として売り出しているライドシリーズ(メタレーサー含む)の“転がるように脚が前に出る”感じがこの靴にも強くでており、具体的に言うと脚の回転が速くなるようなイメージで走れます。
中足部のプレートの存在感を強く感じられ、この感触がタータントラックにマッチし、脚がスルスル回転して前に運ばれていきました。
特に3:00/km前後ペース、集団が速いペースで安定している時は流れるように走れて気持ち良かったです。
しかし調子に乗りすぎると、思ったより脚を消耗しており、後半は思ったより粘れず失速してしまう事も。スピードに乗りやすいのは諸刃の剣という側面もあるかもしれません。
また、前足部で地面を強く蹴るような感覚は少し弱くなった印象で、5000mレースではスタートダッシュしてのポジション取りや、急にペースが変わるような場面では、地面への引っかかりはやはりスパイクと比べると物足りないように感じました。
全体的には前回紹介したLT2に近いレビュー内容になりますが、10000mでは反発が足りないと感じる事は無く、今までのソーティマジックらしさも十分感じられるので、シリーズを愛用してきたランナーならほぼ違和感無く履きこなせると思います。
重量はLT2とほぼ同じ170g。LT2の方が厚みはありますが、反発のある素材を使っている分同じにくらいになったのでしょうか。
ソールはかなり薄く鍛えられた競技者向けではありますが、RPシリーズは長年アシックスのトップモデルとして続いており、細部まで作り込まれていて安心して履けるシューズです。これといって欠点はありませんが、ぼく的にはメインのフルマラソンで使うのはちょっときついかな、という事で最高評価からは若干マイナス。
もちろん新しいトラックレースの厚さ制限ルール内であり(800m〜10000mは25mmまで)、スパイクや新しい靴に適応できなかったり迷ったら、このRPを強くオススメします。
まとめ
評価…A
用途…ショートインターバル、5〜10kmレース用。
◎反発、接地感、軽量性
-値段、安定感
×クッション(多少の柔らかさはある)