まるランニングマガジン

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Takemaru Yamasaki マラソンランナー&プロランニングコーチ

消耗戦…。国体予選5000m振り返り[16年振り優勝]

国体予選5000m振り返り。

 

 

このご時世に、幸運にも2週連続レースに出れる事に。国体予選という大会も、肝心の鹿児島国体が中止(延期)となってしまったため、いまひとつ目的が定まらない大会になってしまったが、今はなんにせよ大会に出れるというだけでも嬉しい事だ。

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 レース振り返り

 

レースのスタート時間はトラックの大会としては珍しく早めの9時25分。

この1週間はほとんど晴れ間が無く、毎日のようにどしゃ降りの雨が降り続いた。この日も曇りで、湿度は高いものの、それほど気温は上がってない。先に行われた高校生の部は、かなり良いペースで進み先頭はぼくのベストタイムと同じくらいのタイムでゴール。余談だが、みんな厚底スーパーシューズで路面が濡れているためかキュッキュッ靴から発する異音が気になる。

 

 

灼熱の悪条件かつ勝負重視のガチガチレースを想定していたが、うまくいけば結構良いタイムも狙えるかもしれない。後半のスパート合戦より、序盤からハイペース展開の方がぼくには有利に働くはずなので、あまり決めつけず思い切っていこう。

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レーススタート。

まずは先週も競り合ったたなはし君が積極的に前へ。久々の二段階スタートの外側で、ポジショニングがモタついていきなり距離が空いてしまったので、慌てて前へ。

 

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少し前に出遅れて力を使ったのと、序盤から速いペースで進んだのでキツく感じたが、ここは我慢してこのリズムに乗せたい。

ただ、意外と早くペースは落ちて1000mの通過は2分56秒、思ったより普通。にも関わらず集団は3人とかなり絞られており、色々と予想外の事が多かった。


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しばらく様子を伺ったが、2000m通過でこの1周が75秒(3:07/km)とペースがかなり鈍化してしまったため、これはいかんとペースアップ。

後ろは離れ、すぐに単独走になった。

 

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こんなに早く逃げる展開は前回の3000mは最後までもたなかった反省から、なるべくイーブンでいけるような走りを心がけたのだが、とにかくキツい。

3000m通過が9分少し超えたくらいで、これほどしんどく感じるのは久しぶり。呼吸はしずらいし、脚はズシンと重たい。

また後半逆転されないか怖くなってくるが、後続にかなり苦しんでいるようで追いつきそうな気配は無い。

この湿度が相当に堪えているのだ。まぁ、このような消耗戦となれば東南アジアのレースも経験してきたぼくに分がある展開と言えるのかもしれない。

 

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一度74秒かかったが、なんとかそれ以上落ちないように盛り返す。ラスト1周、後ろに一縷の望みも与えてはならない。


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結局最終的には第2集団から追い上げてきたみたに君と12秒ほど差をつけてゴール(なんとか三連敗は避ける事ができた)。

タイムは15分05秒、ラストはスピード強化の成果が出たのかそれなりに切り替わっていたようで、後半グダグダになった割には悪くなかったかなという感じ。

 

勝負としては完勝と言ってもいいのかもしれないが、もう少しスーッと上げて良いイメージ勝ちたかったのが本音だ。

終わった後はダメージが大きく、(いつもの事だが)ガクッと崩れ落ちた。高温多湿の負荷は走ってみないとわからない事もある。

また厳しい条件の勝負レースに挑む時はこの経験を活かしたい。

 

 

国体の思い出

国体の成年男子5000mは、実は十数年振りの復活だった。ぼくが中学生の時、高知国体が開催され、地元のくろしお通信の選手が大活躍して大いに盛り上がった。

ぼくが国体に出場できるチャンスがあったのは16年前の高校一年の時、同じく国体予選(3000m)で優勝したがぼくは高知県代表には選ばれなかった。

やはりぼくは何かを掴めない男なのだろうか。

 

しかし、がんばって続けていれば良い事だって沢山あった。

 

これでまたしばらく大会の予定も無くなる。

 長距離選手にとって大切な忍耐が今試されている。

   

 

国体予選5000m結果

15分05秒62(1位)

400mLAP…69"2/71"/72"4/73"6/75"/72"/73"1/73"5/74"7/73"5/73"0/70"1/33"7

2000m6'01/4000m12'08

気温25℃・湿度90%

☆2度目の国体予選優勝

 

 LD JAPAN/ POLAR M430

 

 

↓前回の夏のトラック選手権大会。

www.takemarun.com