もうすっかり大会の雰囲気にも慣れ、今回狙うは優勝のみ。
今までと違うのは狙ったフルマラソンの3週間後であまり準備期間が無いことだったが、それなりにうまく準備ができたはず。
レーススタートは7時。3時45分起床していつもどおりパンとバナナとヨーグルトの朝食、5時過ぎにホテルをまるRCの仲間と出発。
天候は前回と同じくやや風の強い小雨の条件。気温は20℃を少し切る程度なので寒くて震えるほどではない。
慣れからかやや気の緩みがあったようで、アップを終えてから荷物預けに予想以上に時間がかかり、整列が遅れてしまった。
Aブロックに入れなくなり、慌ててソーリーソーリー言いながら後ろから割り込んで前に行く(ぼくは優勝を狙っているし、スタートしてからダッシュしても危ないだろう。あまり褒められた行為ではないが、ありのままの状況を書いた)
なんとか7分前くらいに先頭付近に整列完了。
ドキドキしたけど、このくらいのメンタルのダメージはリカバリーできる経験は積んできたつもりだ。
残り僅かな時間で徐々にレース集中モードに切り替え、レーススタート。
Photo by 風雨擊不垮的臺北馬拉松 國內外好手拚出佳績 | 動一動 | 台北馬 | 馬拉松
序盤は10人程度の集団が形成される。昨年より少し速いペースに感じた。
このまま行けばそのうち落ちる選手も増えるだろうが、それなりの人数。今年は集団のレベルがそれなりに高いことが予想された。
5kmは16分20秒。ややスローだが、まずまずのテンポ。ここで無理をして前に出たくない。
なんとしても勝ちたい今回は勝負に徹することにした。
その後、一番多い白いアディダスユニフォームの選手の1人が前に出てペースアップ。
すぐに落ち着いたが、集団が一気に4人に絞られた。
賞金が貰えるのは3位まで、優勝狙いとはいえ、なかなかしんどい状況だ。普段はあまり振り返らないのだけど、つい後ろがチラチラ何回も気になって見てしまった。
ペースは速くはないが、それほど余裕は無いような気も。風が弱まると若干蒸し暑くも感じた。
台北の人の方がこの気候には慣れてるかも…2位が続いて、優勝しかないというシチュエーションが重圧にもなっていることに気づいた。3位以下になったらどうしよう。スローが続いて格下でもスピードに自信のある選手にチャンスを与えてしまっているのかもしれない。
ヴェイパーフライを履いたダイナミックなフォームのランナーが10km手前で揺さぶりを何度か仕掛けてきた。この選手も早く3位以内を確保して楽になりたいという誘惑に駆られてしまったのだろうか。この後は集団の後ろでやや余裕の無い表情に変わっていった。
10km通過、ほとんど変わらないペースで5km16分18秒。この辺りで橋のアップダウンがあるが、まだ集団は4人のまま。なかなか粘るな。
14km付近で集団でずっと動きの無かった長身の選手がスパート開始!
かなり強烈かつ、持続性のあるスパート。結構きついけどなんとか対応できそう。
実力を測りかねてたがこの選手はかなりやるな。さすがにこれは集団が崩れるだろう。
ずっと集団を引っ張っていた白ユニフォームの選手と、ヴェイパーフライマンは脱落。
いよいよ一騎打ちに突入だ。
15km通過、この5kmは15分50秒。かなりペースは上がっている。これはタイムも狙えるかもしれない。
ぼくは満を持して勝負を仕掛けた。後ろを引き離しも狙いつつ、カウンタースパートで決めてやる。
だが長身選手はピッタリ後ろについてきた。なぜか全く呼吸が聞こえてない。
この選手の呼吸が静か過ぎるのか、周りの車の音が影響しているのか。
全く音がしないのに、後ろの選手は真後ろにいる。これにかなりプレッシャーを感じていた。
ペースを落としてもう少し様子を見るか…?いかん、こういう時は自分に集中しなくては。
なんとか肩の力を抜いて、リズムを作り直す。
だが、余力を見抜かれたように、17km付近で長身の選手は少し左横に逸れて再びスパート開始。
ダメだ、ついていけない。
優勝は獲れないと気落ちするより、2位のポジションでベストを尽くそうと気持ちを切り替えた。
もう少し必死になって食らいつけばよかったのかもしれないが、それはわからない。
19〜20km付近までにぼくの走りは悪くなかったはずだ。後半は何度かアップダウンがあるが、前の背中はそれほど離れなかった。
一番ペースが上がりにくい強風のトンネルを越えると街中に戻り、ラスト1km。
後ろを確認して少しペースアップされたようで、そこからまた離れたように見えた。
思ったよりゴールが遠く感じる。
3年連続2位でフィニッシュ。タイムは、1時間9分12秒。
ペースアップしてたと思ったので3回目で一番遅いタイムに少し「アレ?」。15-20kmが17分台になっており、どうも10-15kmが若干短かったようだ。
だが今回は勝負に徹した結果。レース内容は悪くなく、納得している。
相手は台湾人と思いきや、あとで調べてみると中国から来た選手でなんと5000m13分台のトラックの一流選手だった。
三度目の正直ではなく、二度あることは三度あるになってしまった。
なかなか簡単には勝たせてはくれないが、台北遠征がぼくにとっていつも良いレース、良い思い出になっているのは間違いない。
またすぐにでも戻ってきて走りたい。まだまだ台北でぼくができることがあるはずだ。
台北ハーフマラソン結果
1時間9分12秒(2位)
16:20/16:18/15:50(短い?)/17:08(長い?)/3:36
SORTIE MAGIC LT / ターサーソックス / POLAR M430