初マラソンの時からの念願のエリート部門での出場、東京マラソン2018を振り返って行きます。
レース前日
2月24日土曜日、始発の飛行機発着の約15分前に空港に到着するというドタバタっぷりでスタート。
なにはともあれ時間に余裕はある。新宿中央公園で最後の調整30分ジョグと軽いドリルと流しを入れ、エリートランナーの受付は別の場所だが、ベルリンマラソンのブース等いくつか行きたい所があったのでエキスポを見に東京ビッグサイトに行ってみた。
しかし人・人・人。入場するだけでとんでもない行列。一体どれだけ時間がかかるか検討もつかなかったので、やむをえず近くのサイゼリア(初めて行った)で昼食だけ食べて帰ることに。
サイゼリア、うまし。
いままで遠征で東京を通ったことは何度もあったけど、改めてこの東京のど真ん中を走るイヴェントがどれだけ凄いことなのか前日でなんとなくわかってきたような気がした。
本受付の京王プラザホテルへ。おさらいをするとエリートの部とは男子の場合2時間21分を切るランナーが出場資格を得る事ができる定員100名ほどのカテゴリー(各都道府県の陸協が推薦する準エリートとはまた別)。
その後テクニカルミーティングにも出席。
まぁ、トップ選手と同じ雰囲気を味うというミーハーな気持ちもあったけど、レースの細かい気象条件の予報等、役立つ情報ももらえる。
なんだか大会関係者の全ての人が態度や喋り方まで洗練されていて都会のスーパービジネスマンばかりに見える。というか多分実際にそうなんだろう。
1日あっというまでした。夕食は近くの麺屋でうどんを食べ、ホテルで国際陸連の規定に合わせたロゴのNEWユニフォームにゼッケンをつける。
スペシャルドリンクも準備OK。おやすみなさい。
レース当日
レース日の朝食。母がベーグルを買ってきてくれました。
当日は指定の時間に集合し、待機場所へ移動。もうここからペットボトルは持ち込み不可で、中に入ってポカリや水をもらえた。
ウォームアップエリアはなんとスタート地点の目の前の道路。ぼくクラスのランナーとしては破格の待遇だ。やはりというかトップ選手はアップの動きからキレが違う。
手荷物を預けてスタートラインに整列するのは車椅子の部がスタートした直後で、レース開始の5〜10分前。隣にいた川内よしきくんと会話「いよいよですね〜」「いやぁ、今まで出たどの大会とも規模が違いすぎますね…」
レーススタート。この時点で既に”TOKYO"という怪物に呑まれていたのか、単に練習不足だったのかはわからない。
初めはよしき君をマークしていたが、今のぼくにとってはあまりにも速すぎた。
息が苦しい、やはり故障明けで心肺機能が落ちているのか?でも行ける所まで挑戦したい、この最高の舞台で自分の可能性を試してみたい。
少し集団から離れて5km通過は…15分20秒台…‼︎
途中かなり急な下りもあった。ビビってはいけない、このまま1km3分20秒ペースを刻むだけで自己記録大幅更新だ。
しかし後ろから追いついてきた集団にもついていくことができず、ズルズル遅れてきて、そのうち振り返ると後ろの集団も見えなくなって苦しい単独走になってしまった。ここからドンドンペースダウンしていく。
15km過ぎ、1kmのスピードが3分25秒ほどになり、やっと後ろから追いついてきた集団にほぼ無抵抗で抜かれるようになってきた。
このあたりで今日のぼくのレースはほぼ終わったことを感じつつあった。
脚に力が入らない。早い段階で苦しみがきたので、せめてこのほどほどの苦しさのままそれなりにゴールできればいいなと思っていた。
しかし既にヘロヘロだった32km過ぎでズドーン、と急激なエネルギー切れ、悪名高い30km(35km)の壁は漏れなく襲いかかってきた。
ここからは長い長い。抜かれて抜かれて抜かれまくった。これほど抜かれたのは初めてだったように思う。
ペースが落ちているので、5km毎のスペシャルドリンクは簡単にとってゆっくり飲める。疲れ切った身体にオレンジ味がうまいうまい。
すれ違いポイントは多く、トップ選手の先頭争いは身体が痺れるような高揚感を一瞬、味わえた(まさか日本記録が出るとは)。
で最後の方は少し復活してきたかな、と思って微妙にペースを上げると100倍くらいになって疲労が返ってきた(やるんじゃなかった)。
ラスト1kmの石畳、これがなかなか走りにくかった。やっとゴール、2時間36分台。今までのワーストに近いタイム。
まぁどんなレースであれ、マラソンを走りきるというのはそれなりの達成感、嬉しさはあるものだ。
16度目のフルマラソン、初めてWMM(世界6大マラソン)の一つを完走することができた。
振り返ってみると、ぼくのレースは10kmでほぼ終わっていた。仕上がってない状態で最初から無謀な突っ込みをしたのが撃沈の理由なのは明らかだろう。
ただ初めの10kmは東京マラソンエリートの雰囲気が凝縮されたとても濃密な経験だったようには思う。
1月の市町村駅伝でふくらはぎを負傷し、完全に治ったのは1週間前。
こんな状況の中、痛みを我慢して強行してとかではなく、ちゃんとした状態でスタートラインに立てて、ゴールまで無事に運んでくれた脚には本当に感謝したい。
でも、設楽悠太選手の日本記録を始め、数多くのライバル達が自己記録を大幅更新した超高速レースで、ぼくは貴重な機会を逃してしまった。特にゴールドコーストマラソンエリート申請資格の2時間20分切りをまたしても逃してしまったのは痛恨の結果である。
よしき選手はなんと2時間17分台とまたしても自己記録を更新。僅か数か月で大きく水をあけられてしまいました…。
ふつふつと悔しい気持ちが湧いてくるけど、世界最高峰の舞台は何もかもが圧倒的なスケール感で、本当に格別な経験だった。
このような舞台に、ぼくのようなレベルのランナーをエリートアスリートとして待遇してくださった東京マラソンの主催者の方々に本当に感謝です。
地方の市民ランナーや大学生もこの舞台を目指して一度体験できたらと思う。
ここでリベンジしたい、強いライバルと競り合い、もっと先を、新しい世界を見てみたい。より純粋に速くなりたい気持ちが高まった東京遠征になった。
東京マラソン2018結果
2時間36分23秒(306位)
15:26/16:10/16:49/17:04/18:17/19:07/20:55/22:36/9:58
HALF1:09:25-1:26:58
SORTIE MAGIC LT // ターサーソックス / POLAR M400 HR
Hige5 energy source
🏆5km最速通過
🏆日本三大マラソン全て完走
🏆世界6大マラソン初完走
・最初もの凄い下り
・しかも後半も上りほとんど感じない超高速コース
・中盤多少足にくる橋のアップダウンあり
・とにかく他の都市マラソンとも比較にならないスケール感
おまけ
ぼくも走った2013年のびわ湖マラソンで優勝したヴィンセント・キプルト選手と。
お待ちかねのスイーツタイム。
月曜はディズニーシーへ。
東京マラソンエリートの部に出場できたら母を念願のディズニーに連れて行くということで、初マラソンから7年かかってしまいましたがようやく。
初めての夢の国の感想は「人が多過ぎて疲れた」そうです…
迷路のような駅も、ディズニーも人混みの中をとにかくよく歩く。良いクールダウンになったかな?
田舎は車を使うので歩かないとかいうけど、東京の人が歩き過ぎなんだと思います。
エリートの部限定と思われる参加賞バックを持ってそこらじゅうを移動しました。
高知に帰り、故郷の良さを改めて実感しました。
でも東京の刺激的な体験もやっぱり楽しかったです。
このままじゃ、終われない…
to be continued…
↓参加資格突破したレース