ぼくにとっては初めての東北地方のレースとなった仙台国際ハーフマラソン振り返り。
強豪が集う国内最高峰のハーフマラソン。
仙台に向けては、高知→羽田の飛行機から、新幹線での移動。
なかなかの出費だったし(汗)、到着するまで結構長く感じた。
意外と?ランニングイベントが盛んな高知県。この週末も中岡慎太郎マラソンや奥四万十トレイルと東西で大会が開催されていた。まるRCの仲間も沢山走っている。四国の色んな大会を走ることによって知り合いも増えた。
久々にひとりぼっちの遠征で寂しい気持ちを思い出す。
でも、これが本来のぼくが選んだ道だったはずだ。
ローカルな大会で優勝して周りの人に喜んでもらうのも悪いことではないが、ぼくはもっと広い世界で高知のランナーがどこまで通用するのかを試したい。
マラソンも人生も、みんなそれぞれの目標があり、夢があり、本当に最後まで一緒に走り続けることは不可能。時には孤独を力に変えて走らなければいけない。
出発直前に少し体調を崩してナーバスになりかけていたのもあり、自分を必死に鼓舞しようとしていた。
仙台に到着すると冷たい雨と風がお出迎え。 駅からそんなに遠くないホテルまでの移動もひと苦労だった。
勝負の5月
目標の愛媛マラソンが終わり、3月から朝霧湖マラソンまではローカルレースでしっかりまとめて走ることをテーマにしており、小さな故障の連鎖で予定どおりいかなかったにも関わらず、どれもほぼ目標どおりで走れたのは嬉しい誤算だった。
そして勝負レースと位置付けていた仙台ハーフ。
アップダウンのきついローカルレースとハイレベルな高速レースはまた別物。
タフさや安定感がついたからといってスピードレースに対応できるとは限らない。
なんとかここで、地力がアップしている事を自分自身に証明したかった。
朝霧湖の前の週あたりから調子も良くなり集中力も相当高まってきて、「これは自己記録(1:07:32)も狙える!」と意気込んでいたが、急ごしらえは心身共に負担がかかっていたようで、珍しく食欲がなくなり2日前から体重が激減して体調を崩してしまった。ついついやり過ぎてしまうのがぼくの悪いクセ…。
そしてレース当日
当日は曇りという予報も出ていたが、結局雨。
仙台ハーフの日は今まで雨が降った事はほとんど無いらしく、ぼく的にも気温高めのレースを想定していた。
なおこの大会では自己ベストが1時間10分を切っているとエリートランナーとして走る事ができる。競技場でアップさせてもらえ、スタート地点にすぐ行けるのは大変ありがたかい。
整列は20分前までくらいで、雨で少し冷えてしまったが、まぁ許容範囲内だ。
アップした感じではあまり調子が良いとは感じなかった。体調のせいか、久々の遠征疲れか、気候のせいか…。弱気モードをなんとか振り切って、スタート前はそれなりに良いテンションで臨めたと思う。
招待選手の川内さんが近くにいて、コースのアドバイスもしていただいた。図を見ると走りやすいコースには見えるが、後半の風に影響される事も多いみたい。
レース、スタート。
飛び出す先頭集団。はえええ。
過去の記録を見ると牽制してそこまで速くならないこともあったので、序盤はついていけるかな、という淡い期待もあったが、早々に打ち砕かれることになった。
ただ近くには、それなりペースが合いそうなランナーもいる。やはりレベルの高いレースにわざわざ来たのだから単独走じゃ面白くない。
近くには顔見知りの強豪市民ランナーや、実業団選手、ベラルーシからの派遣選手もいた。ややきついと思いながらも、集団のリズムに乗って行く。ここを我慢すればベストもラクに狙えるのでは?
5kmの通過は15分55秒。むぅ、微妙…。
このペースで走り切って丁度自己ベスト更新くらいだが、全く余裕度無い。
序盤は上り気味だから落ちてるんだ、と自分に言い聞かせて走る。
だが集団のペースが安定せず、徐々にこぼれる選手も増え、ぼくも余裕が無いので何度も離れたりしながらなんとか喰らいついていった。
最初の折り返し地点があって、すぐに8kmの標識が見える。
ぼくの登場は動画の29分半付近。
まだ8km!?ハーフマラソンってなんてキツイんだ。そう確認するように走っていた。
愛媛マラソンは大半は集団に乗っかって淡々と走るだけでよかった。
ハーフでは序盤からずっと死に物狂いで集団から離されまいと粘らなければいけない。自己ベスト出した大阪ハーフも、1月の奧球磨ロードレースもこんな感じだったよなぁ。
でも今回が一番しんどいような気がする。
5-10kmは16分04秒。こんなに頑張っているのに、自己ベストペースより遅い。
だがここからはボーナスステージ。10-15km区間は下りが多い。ここでペースアップできればまだ自己ベストも狙えるかもしれない。
何度も離れたり、追いついたりを繰り返しているうちに、集団もだいぶ減ってきて、気づけばぼくと同じ一般参加の1000番台の選手と、福岡国際でよく上位に入っている高田選手の3人だけになっていた。
そうだ、ここからが春先の成果を見せる所なんだ…!前半のスピードはやや遅れをとっていても、後半にはぼくのターンがやってくる。
セカンドウインドというやつか、15km手前からふっと身体が軽くなってきた。
10-15kmは…15分54秒!
「イケる、自己ベスト出せるぞ!」
ぼくの登場は動画の32分手前あたり。
しかしこの後半の不思議な高揚感がきた後って、その後急激に力が抜ける事も多い。ロウソクの火の消える直前が強くなるみたいな感じだろうか…
最後の折り返し手前でまた前の選手がペースアップして離される。
きついきつい、でもリズムを保て!
自分の中では離れながらもそれなりに粘っているつもりだったが、15-20kmは16分26秒。予想以上に落ちていた。
2か所あるやや急なアップダウンのせいか?あるいは川内さんの言ってた後半の風の影響か?
最後もせめてセカンドベストを、と自分を励ましたつもりだったけどもうパワーは残っていなかった。
2017仙台国際ハーフマラソン<フィニッシュ21.09km>
ぼくの登場は動画の37分過ぎくらい。
結局1時間8分をギリギリ切るタイムに留まる。
ただ、故障も続いた中ベストに近い1時間7分台に素早く戻せたことはかなり自信になった。
昨年5月のぎふ清流ハーフでは1時間10分かかってしまった。これからは高速レースでは少なくともこのくらいのタイムはキープし、マラソンのための良質なスピード刺激を入れ続けていきたい。
ベストを逃した悔しさも残ったが、確実に地力がアップしていることがハイレベルな大会でも示せたレースだった。
春のハーフマラソン強化期間はあと一つ、大事なレースが残っている。
結果
1時間7分57秒(34位)
15:55/16:04/15:54/16:26/3:36
SORTIE MAGIC LT //プロパッドRソックス/ POLAR M400 HR
🏆初東北レース
・タイムをもっていれば競技場でアップでき、割と恵まれた条件
・通常雨が降る事はほとんどない
・全体的にフラットでクセが無く走りやすいコース
・ただ前半は上りでややスピードに乗りにくい
・後半のアップダウンや風は曲者。
・全体の速報結果
http://www.sendaihalf.com/news/#id228
NEXT RACE…山中湖ロードレース
観光編。雨…
雨は全く止みそうにありません。遠征できた者にとってはなかなかしんどかったです。
出店コーナーへ。悪天もあってか、並んでいる人はいませんでした。なんとか座る所を見つけて食べました。
サトウの切り餅の無料配布が嬉しかったです。思わず飛びついてしまいました。
とりあえず牛タンへ。
名物その2、あおばギョウザ。
名物その3、マーボー焼きそば。
こちらも中華飯より、ビックな鳥のから揚げ。
腹ごしらえしたら、ひとまずホテルに帰る事にしました。
会場までのアクセスは仙台駅からJR仙石線で二駅移動した宮城野原駅までと楽ちんでしたが、なぜか帰りは迷ってしまい、近くのランナーさんに道案内していただきました。
その方はハーフデビュー戦だったそうなのですが、1時間7分台のランナーが道に迷っているのがシュールで笑われてしまいました。
ぼくの泊まっていホテルは仙台駅から歩いて5~10分の青葉区花京院というジョ◯ョを思い出すような名前の所にありました。
疲労取りに、駅すぐ近くに日帰り温泉に入れる ホテルモントレ仙台へ。
仙台を一望できるスカイスパです。ちなみに料金はかなり高めの1730円。アウチ。JALカードのマイルのおまけはありましたが。
夕食は牛タン定食を食べに「利久」へ。何気に麦飯とろろも嬉しいですよね。
冷たい雨と風ですっかり湯冷めしてしまい、鯛きちでずんだたい焼きを買って、早々にホテルに帰りました。
結局月曜も雨。遠征で着いてから一度も雨が降り止まなかったのは多分初めてで、すっかり心が折れてほぼ観光はせず、駅でお土産買って、朝食を食べて帰りました。
芋煮。昔、宮城出身の先輩に芋煮会の存在を教えてもらったのを思い出しました。
おしゃれなコーヒーゼリーでシメ。
その後慣れない新幹線で自由席なのに全席指定席に乗ってしまい、しかも東京駅でスーツケースを置き忘れてしまったりと消耗してしまいました。まぁなんとなりましたが。
JAL CLUB ESTカードの特典を活かしてラウンジでまったり。
ここでもお肉食べて無事高知に帰りつきましたとさ。ちゃんちゃん。
東日本大震災から6年、今回の初東北遠征ではそういった傷を感じられる場面はなかった。次はいつになるかはわからないけど、またマラソンを通してもっと東北を深く知る機会を作れればいいなと思っています。