今回は猛暑が続くうだるような暑さの真夏にオススメなセットインターバルを紹介します。
- 練習メニュー例
- スピード向上練習。週に2〜3回行なっても大丈夫。
- 短時間・高強度で集中力アップ。休憩を長めにとるのは必ずしも楽ではない
- この練習のみでタイムを伸ばすのは難しい。土台となるスタミナとの融合が必要
短いスピード練習はトラックが行いやすいですが、距離が分かればどこでも簡単に行うことができます。
いつも本数や休憩時間をきっちり決めて行うインターバルトレーニングも、気温が30℃になるような条件では暑さですぐに呼吸が苦しくなりストップしてしまう事があります。また無理に行っても内臓に負担がかかって食欲を失ったりして、貧血の原因になってしまう事もあります。
こういう時期は、数本行ったら一旦止走るのをストップして長めの休憩をとるセット式のインターバルが有効です。
この方法では呼吸を整える事で身体にこもった熱を一旦クールダウンさせる事ができ、休憩時間に水分補給をしたり、身体に水をかけたりといった暑さ対策も可能です。
練習メニュー例
200m×4・2〜3セット(1500mレースペース、Rest 200mジョグ、セット間3〜4分)
400mX4・2〜3セット(3000mレースペース、Rest 200mジョグ、セット間3〜4分)
400mX4+200mX4(400mと200mの組み合わせセットインターバル)
400mX3+300mX4+200mX3(3000mレースペースから距離が短くなるにつれて少しずつペースアップ、Rest 200mジョグ、セット間3〜4分)
※ペースはあくまで目安です。走力によって3000mレースペースの負荷は異なります。
スピード向上練習。週に2〜3回行なっても大丈夫。
紹介したメニューはシンプルで全体の量も少なめに抑えており、しっかり速いスピードを出す事を意識したメニューになっています。
間に休憩を長めにとっても、暑さの負荷もかかる中で、スピードを出せば十分なトレーニング刺激を得られます。
一方で、高温下でのロング走やロングインターバルのように何日も疲労が残る事は無く、これくらいの量だと、週に2〜3回くらいは行なっても大丈夫です。
気温が高いと筋肉は動きやすいので、無理に追い込まなければ故障のリスクも少ないはずです。
短時間・高強度で集中力アップ。休憩を長めにとるのは必ずしも楽ではない
一方、次のセットはもう一度集中しなおさないといけないので、精神的には必ずしも楽なメニューというわけではありません。
インターバルでダラダラ一定のペースは維持できても、なかなかスピードが上がってこないという人にもセットインターバルはオススメです。
400mのインターバルは勢いだけではこなせないので持久力も必要になってきます。200〜300mのインターバルとバランス良く入れていきましょう。
この練習のみでタイムを伸ばすのは難しい。土台となるスタミナとの融合が必要
このメニューは春も十分な走り込みを行い、スタミナの土台がしっかりできているランナーこそ効果を発揮する練習です。
ただ短い距離を速く走るだけではレースペースを維持するスタミナを失ってしまうので、秋に本命のレースの前に、調整レース(またはタイムトライアル)を行ってスピード持続力をチェックしましょう。今までの練習とうまく噛み合っていれば、すぐにレースで良いパフォーマンスを発揮できる可能性もあります。
持久力が足りないと感じれば、徐々に涼しくなるにつれて1km以上のロングインターバルや、基礎作りのロング走も混ぜながらレースに臨んでいきます。
今回はアメリカで初めて5000m13分の壁を破ったランナー、ボブ・ケネディ選手のメニューを参考にしました。
DyeStat Training : Athlete Blogs
このようなショートインターバルを繰り返し速い動きを出すことに慣れてくれば、次はよりレースに近い専門的なスピードが必要となる組み合わせインターバルにもトライしてみましょう。