今回はぼくの愛用しているリカバリーアイテムを紹介していきます。
日頃のセルフケアはちゃんとしていますか?ランニングはどこでもできる手軽さが魅力のスポーツですが、自分の身体で着地の衝撃を受け止めなければいけないので、初心者~上級者問わず、故障がとても多い印象があります。
身体をいたわって練習を継続する事こそがレベルアップへの近道です。
”セルフケアと言っても…自分の手で揉むくらい?”と思う人もいるかもしれませんが、最近は自宅でも使いやすい便利なアイテムも増えてきました。
特に故障しやすかったり、疲れが溜まりやすい自覚がある箇所はアイテムもうまく活用して小まめにほぐしていきたいですね。
- フォームローラー
- フットローラー
- タイガーテール(マッサージスティック)
- マッサージボール
- プロテインバー&ジェル
- コンプレッション(着圧)タイツ・ソックス
- リカバリーシューズ
- 回復について真剣に学ぼう
フォームローラー
トリガーポイント&筋膜リリースのセルフマッサージアイテムが、持久系・瞬発系を問わず世界中のアスリートの間で人気です。
筋肉は、筋膜という薄い組織膜に包み込まれています。筋膜に包まれた筋肉は、さらにグループごとに筋膜に包まれています。
筋膜は体の姿勢を保つ役割を持ち、頭の上から背中・おしり・もも・ふくらはぎ・足裏まで、体全体に連なっています。この筋膜は柔らかい組織なので、委縮・癒着(ゆちゃく:からまる、くっついてしまうこと)しやすい特徴があります。この筋膜の委縮や癒着が時にコリや痛みを招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。
筋膜リリースとは、筋膜の委縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで、正常な状態に戻すことを言います。筋膜リリースがときに「筋膜はがし」と翻訳されて呼ばれる理由もここにあります。
筋膜自身はコラーゲンでできており、85%が水分です。
水分の枯渇やストレス、同じ姿勢での長時間作業(パソコンやデスクワークなど)、筋肉の柔軟性の低下などにより、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉自体の動きを阻害してしまいます。筋膜は全身を覆っている組織です。
例えば、腰や背中に痛みやコリのある方は、おしりやふともも、股関節部位などの「痛みのある部分の周り」の筋膜をリリースすることによって、症状を改善することができます。肩などの痛みなども同様で、肩や首、腕やわきの下などの筋膜をリリースすることによって、改善することができます。
このフォームローラーは主にふとももとふくらはぎを中心に、脚部全体や背中のマッサージと幅広く使えるのが利点です。
特にもも外側はほぐしにくいので重宝しますね。
最近は遠征に持っていく人も見かけるようになりましたが、ちょっとゴツいのでぼくはあんまり持っていきたくはないかな。
フットローラー
足裏専用のリカバリーアイテム。
主に足底筋膜炎の対策がターゲットとなっており、いかにこの故障が厄介であるかを物語っているように思います。
ぼくの場合は他にも足周りの故障が多いので、こまめにこれで足裏をほぐすようにしています。
サイズも大きくなく、遠征時に移動が多くなった時のリラックスにもいいですね。
使えれる箇所が狭いにも関わらず、個人的にはかなりオススメのアイテムです。
タイガーテール(マッサージスティック)
主に太もも周りを中心にコロコロと転がします。
気軽に使いやすいのが利点です。
よく「麺棒に似てますね」と言われるのですが、確かに麺棒でも代用品としては使えるのかなとは思います。
ただやはりアスリート向けに作られているタイガーテールの方が筋肉の気持ち良さは上ですね。
遠征にも持ち運びにくいというほどではないんですが、結構スペースとっちゃうんですよね。折りたためればよかったのですが。
▷タイガーテール/TigerTail-トリガーポイント&筋筋膜リリース・マッサージローラー
マッサージボール
意外に活躍していたのがテニスボール。持ち運びに便利なので遠征によく持ってました。
遠征の時はもちろん、パソコン作業が多い時も座りっぱなしが続いた後はボールを腰・お尻周りを中心に転がします。
ただやはりマッサージが主目的では無いので、使い続けるとすぐフニャっとなってしまいました。
そこでトリガーポイントの マッサージボール を購入してみたのですが、なるほど硬くて強度が高いのに、とても軽い。
これは便利で使いやすいですね。今後も重宝しそうです。
プロテインバー&ジェル
栄養もリカバリーに大事な要素の一つ。
もちろんまずは普段の食事で摂取する栄養がベースとなりますが、練習後のリカバリー食においてはタイミングが重要です。
青山学院大学の選手が駅伝やマラソンレース後のインタビュー前に、ウィダーゼリーを補給しているのをテレビで目にした人も多いのではないかと思います。
持久系スポーツにおいても激しいトレーニング直後の炭水化物とたんぱく質を組み合わせた食品・ドリンクの摂取が筋肉の損傷を抑え、回復を促進するという研究結果が数多く存在します。
筋肉の疲労回復にはスポーツドリンクよりチョコレートミルクの方が効果的 - GIGAZINE
ぼくはポイント練習(ハードなインターバルやテンポ走、ロング走)やレースの後にジェルやバーといったアスリート用の補助食品を摂っています。
海外製の物は値段が高めですが、余分な混ぜ物を使っていない良質な商品が多いのでオススメです。
日本製のスポーツバーは悪い脂肪が沢山入っている質の悪いお菓子のような物がほとんどなので要注意。
ぼくは身体作りのために、しっかり空腹を満たす間食としての役割も果たすプロテインプラスバーを摂る割合を増やしました。
練習後すぐ食べるのがきつい人はジェルが有効です。
素早く栄養補給したい▷パワージェル
しっかり栄養補給したい▷プロテイン・プラス・バー
最近は英国製のHigh5プロテインバーというのもよくネットで注文していますが、内容はほとんど同じです。
遠征時にコンビニでも手に入りやすい ウイダーinゼリー エネルギー(またはウイダーinゼリー プロテイン )を使う事もあります。
糖質を含んだプロテインシェイクを摂るアスリートもいます。
まず先決は糖質の補給なので、ここではお菓子を食べるのも有効です。
脂肪分が少ない方が良いのですが、海外の選手がドーナツをご褒美にしているのを見た事もあります。
ぼくもお土産でもらったお菓子を食べたりする事もあります。
コンプレッション(着圧)タイツ・ソックス
コンプレッション(着圧)タイツやウェアの競技パフォーマンス向上効果については議論の余地がありますが、激しい練習後の回復を促進する作用については肯定的な研究が多くあります。
また遠征の移動やディスクワークが長時間続く場合のむくみ防止にも役立ちます。
ぼくも使用するタイミングは➀ポイント練習後、②長時間同じ所に座る時の2つに絞っています。
ソックスは評判の高いドイツ製のCEP(アテネ五輪銀メダリストのメブ・ケフレジキも愛用)を使っていたのですが、ソックスはあまり長時間履きたくないこともあります(特に湿度が高い時期など)。
C3fitの着圧タイツは足首から下はフリーです。ただこちらも全身に圧がかかるので長く着けすぎるのは良くないかと。
つま先だけフリーの着圧ソックスもあります。
どれもそれぞれ良さや欠点があり、時期や好みの問題になってきますね。
▷ 着圧ソックス オープントゥ
リカバリーシューズ
見た目サンダルですが、正式には“リカバリーシューズ”というそうです。足のリラックスを考えた結果サンダル形状になったのでしょうか。
リカバリーシューズの概念は日本では比較的新しいものかと思いますが、ぼくの周囲でも愛用しているランナーは多く、着実に人気を獲得しているようです。
レース後やちょっとした移動に快適で、使えるタイミングは多いですね。特に夏場や、移動中の飛行機、バス機内ではかなりありがたく感じます。
クッションの感覚がとても気持ち良く、足裏にかかる負担はかなり緩和してくれます。ぼくは偏平足で足裏周辺の疲労が溜まりやすいのでありがたいです。
そして一番驚いたのが足にピッタリくっついて脱げにくい事。クッションの効果もあって軽い小走りをしても問題ありませんでした。
ただその柔らかさのためか、路面によっては少しつまずきやすく感じるので、荷物を持って長時間の歩行は若干きついようにも感じました。
これ自体は、おそらくマッサージ効果があってもの凄く身体がほぐれるといったものではなく、足を解放する事で本来の回復能力を促進させようとする目的が強いのではないかと思います。特に欧米では家でも靴を履きっぱなしの所もあると思うので。
ぼくは“身体に優しく、とても快適で便利なアスリート向けのサンダル”といった認識で使っています。
ぼくが購入したのはアメリカのウーフォスというリカバリーシューズのパイオニア的なメーカーの製品。まず間違いはないでしょう。形状も色々なタイプがあるようです。
回復について真剣に学ぼう
ここで紹介したリカバリーアイテムはあくまで補助であり、日頃の食生活や睡眠、リラックスが基本となるのは言うまでもありません。
海外ではリカバリーもトレーニングの一部として、自分の身体の声を聴きながら真剣に取り組むアスリートが多いです。
アスリートのためのリカバリーに特化した本も日本語訳されたものが出版されています。
内容は濃いですが、それなりに読みやすく、すぐ実践できるものも多いのでとてもオススメです。