まるランニングマガジン

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Takemaru Yamasaki マラソンランナー&プロランニングコーチ

予想以上に重傷?ふくらはぎの痛みについて

今回はふくらはぎ下部の痛みについて解説していきます。

 

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好調をキープしていた、レース翌日

 

痛みが出たのは1月最終週市町村駅伝の次の日の20kmジョグ。


痛くなり始めたのは14km付近だったと思います。急に痛くなりましたが、そのまま20kmジョグ。

次の日もいつもどおり20kmジョグをしていたら、やっぱりふくらはぎからアキレス腱のあたりが痛い。

しかし今まで経験したアキレス腱痛とは違う感じがしたので、ここも疲労からくる違和感だろうと(ランナーにありがちな、悪い意味な前向き)つい無理して走ってしまいました。

 

それからは軽いジョグでもアキレス腱周囲が引っ張られるような痛みがあるため練習はほぼストップ。


軽いストレッチ、つま先立ち、さらにランジのような筋トレで片足で蹴った瞬間も強い痛みが出るようになりました。

メインはふくらはぎの負傷で肉離れのような症状でした。瞬発系スポーツのような“ブチっ”となる感覚はありませんでしたが、この長距離特有の慢性的な痛みも治りにくく非常に厄介です。


アキレス腱炎との違いは、ある程度時間が経てば多少痛みがある中練習しても次の日痛みが悪化する事はありませんでした。

しかし思った以上に痛みが収まらず完治には時間がかかりました。

 

同じ筋肉系のトラブルでもハムストリングの肉離れはジョグ程度なら問題無い事も多かったのですが、ふくらはぎは身体を支える我慢強い筋肉で、走れないほどの痛みは出にくいのです。

知らず知らずのうちにかなりダメージが溜まっていたことがわかりました。


またこの冬は今まで経験した事ないほどの冷え込みがあり、県外のライバルランナー情報でも同じような症状が多発したという事聞きました。


1月は駅伝で非公認ながら10kmの自己記録を更新し、とても調子が良いと感じていましたが、低温のスピードレースは筋肉への負担がかなり大きかったようです。

ハムを痛めた時はタイツを着用すると筋肉の調子が良くなりましたが、ぼくはどちらかというと膝から下のトラブルが多いのでふくらはぎのサポーターやロングソックスを活用した方が良いのではないかと思っています(特に冬場は)。

 

 

痛みが出た時は身体にダメージが溜まっていることを認識せよ

大事な東京マラソンに向けて絶好調だったのが一転、欠場を考慮に入れなかればならないほどの痛い負傷は精神的にかなりガックリきました。

 

寒すぎて屋外の自転車トレーニングがうまくできず、食事量も減らしていましたが、かなりストレスが溜まったためある日から練習も無理せずダイエットもやめてスイーツもバクバク食べまくっていたら、不思議と痛みが無くなってきました。


余分な糖質摂取を過大評価するつもりはありませんが、長期間走れないほどの痛みが出たという事は、かなり身体に負荷がかかっていたという事です。

しかしランナーは焦りから、鍛える方にばかり目を向け、体重増加を怖れて栄養摂取も制限してしまいます。

過去にクロストレー二ングが故障の症状と相性が悪く悪化してしまった事もありました。

 

長距離選手にとって休むのは勇気のいる事ですが、身体は現状維持より休養を求めているのかもしれません。場合によっては早期復帰を”諦める”ことが近道になることもあると思います。

 

身体の末端であるふくらはぎ下部、しかも寒い冬は冷えてますます血流が悪くなり、栄養が行き届きにくくなりがちです。しかも日常生活でも負担がかかっている場合もあります。

 

ぼく自身の経験も踏まえて、ランニング講師塩田さんの記事の内容はとても共感、納得できるものでした。

・塩田和人「ランニングでのふくらはぎの怪我には、“トレーニング”と“食事”」|カラダmag[カラダマグ]

 

ストレッチや補強にも支障が出る状態だったので、今回は”休養・回復”にスポットを当ててみました。その他近くの温泉プールには通っていました。運動量の確保と、少しでも血流が良くなれば治りやすくなるのではないかと考えたからです。

 

 

完全復活まで

東京マラソン 9日前の8kmペースランで本格的にポイント練習復帰。アップダウンで僅かな痛みがありましたが、3分15秒/km前後で走れ、日曜の高知龍馬マラソンペースランナーでは全く痛みが出ず役割(4;15/kmで21km)を果たすことができました。

 


1番の目標だった東京マラソンは残念な結果に終わりましたが、無事痛みは出ず完走、その後後遺症も残らず2ヶ月半後の仙台ハーフで自己記録を更新することができました。

 

ここ数年、故障で練習をストップする事があってもパフォーマンスが戻るのが早くなったように感じています。故障してもすぐ元の走りができる選手をぼくは”天才“と呼んでいましたが…。

ひょっとしたら故障してもすぐ復活できる有酸素ベースの貯金こそが早期復活の鍵なのかもしれません。

まだまだ学ぶことが多く面白いものですね、走るということは。

 

 

 

まとめ


・寒い時期は負担がかかりやすい

・疲れを感じにくく、知らず知らずにダメージが溜まっている箇所

・身体を支えている我慢強い筋肉、強くよほど負荷がかからないと痛めにくく完治に・時間がかかる

・アキレス腱も引っ張られるような痛みが出たら要注意

 

危険度☆☆☆☆

痛みが収まるまでの期間…約14~20日

 

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