夏休みといえば学生時代の部活の夏合宿を思い出す人もいるのではないでしょうか。
ぼくは高校時代は広島県にある道後山高原クロカンパークを中心に、5日~1週間の合宿を何度か行っていました。
今思うと恵まれた環境なのですが、やはり練習がきついですし、旅行やよその家に泊まったりするのはニガテだったぼくは"早く帰りたいなぁ…"と思っていたものです。
家から車で2時間ほど離れた所にある天狗高原という標高1300~1400mくらいの高地で、1人での合宿を行った時の思い出です。
理由は一番は避暑、次にある程度高地トレの効果も得られるか試してみたかったということ、そして合宿すればなんとなく学生時代みたいな気合いが入るかな、とも思ったのです。
昔の残っていた写真で、ちょっと画質が悪いです。
標高約1400mの所にある「天狗荘」か、隣にあるバンガローで宿泊。素泊まり5000~6000円ほど。
天狗荘の標高が1400mほど。なかなかの高さです。
高地ということで初めに軽い頭痛があったりもしましたが、空気がサッパリしているのでとても気持ち良いです。
上り坂ではかなり呼吸が追い込まれます。
練習を終えて。
やはり昼間は気温が高いんですが、湿度が無いと全然違います。
行った練習はほぼ走り込みオンリー。
①アップダウンが厳しいコースを18km~MAX35km。
②平地から天狗荘まで走って上る20km走。
③プラス、午後に10kmジョグ
と練習のバリエーションはあまり多くありませんでしたが、上り坂走の気持ち良さは格別でした。
バンガローのすぐ近くにはセラピーロードというウッドチップが敷かれた未舗装の道もあるのですが、ここは道幅が狭く足元が不安定なので走るのはあまりオススメできません。ぼくは一度足を捻って練習を中断してしまいました。
食事は節約のため、ほぼ家から持ってきたもので自炊。
たまに売店にある牧場の牛乳やパンを楽しみました。
昼食。ボウルにスパゲッティ入れて食べました。
夕食。手軽に栄養摂れて便利な魚の缶詰。
練習後の朝食。売店で買ったモーモーバウムと暖かいミルクティーでリラックス。
レトルトソースの力も借りながら。
おやつに甘栗。ビタミンも補給できる優れものです。
持ち運びが便利なグラノーラも売店で売っている牧場のミルクで美味しく食べれました。
ぼくはこの単独での合宿を3回行いました。
4年前の9月上旬を最後に、もう夏の合宿はしていません。
理由はいくつかあります。
まず3回目の時に天気が崩れ、冷えて酷い風邪を引いてしまい、宿で寝込むだけという大変な目にあってしまいました。
時には父に練習のサポートをしてもらったりもしていましたが、基本は1人。
セラピーロードの捻挫もそうですが、急なアクデントや体調不良の時はどうしようもありませんでした。
二つ目に、コースが急すぎるアップダウンしか無いので次の日の筋肉痛が酷く、また平地でのスピード練習ができませんでした。
足作りといえば聞こえが良いかもしれませんが、強い脚を作るだけでは速く走ることはできません。マラソンは登山レースでは無いのでバランスの良いトレーニングが必要です。
そして最後に、この合宿によってぼくのパフォーマンスが改善されることはありませんでした。結果が出ないのならばやり方を変える必要があります。
なかなかハングリーな体験はできましたが、ただ合宿をやったことに自己満足するのは競技者として何か違うような気がします。
改めてただ涼しい高原で走るというだけではダメということ、整備されたクロカンコースやトラックがある四国以外の高原トレーニング施設がどれだけ恵まれているのかを知ることになりました。
愛媛の石鎚山も高地トレーニング場所として開発を進めているという話も聞いたことがありますが、四国外のトレーニング施設に匹敵する場所を作るのは難しいと思います。
一方で、メリット・デメリットを踏まえた上で、近くにある環境をうまく活用することは可能だとも思っています。
もしぼくのように、あまり整備されていない近場の高原での合宿を考えているランナーがいるなら、強化とあまり硬く考えず、涼しい所でのリフレッシュ期間として使うのもいいのではないでしょうか。
天狗高原の「アルプスの少女ハイジ」にででも出てきそうな牧場の風景は本当に美しくてのどかな気分になります。
夏バテ気味の時にカラっとした涼しい高原に行けばグッと体調が良くなるのがわかると思います。
仲間や家族と一緒に行ってBBQや花火をするのも楽しい思い出になります。
学生時代といえば地獄の夏合宿みたいなイメージがありましたが、あくまで気分転換という目的でも良いのではないかと思いました。
・天狗荘ホームページ
http://www.tengusou.com/