まさかの大失敗に終わった初の海外マラソン挑戦から1年、ゴールドコーストマラソンに再挑戦に行くことが決定。
今回は友達のサポートも無いのでHISさんのツアーに申し込んで、とにかくコンディションだけは崩さないことだけを心掛けて準備をしてきました。
新しくオープンされたばかりのLCC専用成田空港第3ターミナル。
空港内がトラックのようになっている斬新なデザインが話題を集めました。
やはり陸上選手としてはテンションが上がりますね。
第3ターミナルと第2ターミナルを繋ぐナリタニストロードには様々な旅の格言が飾られています。
「トラブるほど、思い出深いトラベルになる。」
いや~今回だけは遠慮したいなぁ…
やっぱり飛行機の中は寝れませーん。ツアーでは機内食付きのコースになっていて気を紛らわすのにとても助かりました。
到着。HISのツアーに合流し、まずは近くのレストランに朝食へ。イングリッシュな感じのブレックファースト。
レストランから見える風景。
戻って来ましたサーファーズパラダイス!
ツアーと言っても、オプションをつけなければ基本レースまでは自由行動。
適当に散歩していました。冬なので日が暮れるのはそれなりに早いです。
2日前のディナーはパスタとピザ。
2018年にはゴールドコーストでコモンウェルズゲーム(英連邦大会)が開催されます。
日本ではあまり馴染みの無い国際大会かと思いますが、オセアニア勢にとっては五輪の次くらいに重視されている大会なのです。
朝日を浴びながらのカフェ。なんと贅沢な。
ふらりとゲーセンを覗いてみました。マリオ×コアラ、なんだか不気味に感じるのはぼくだけでしょうか?
受付会場へGO。
壁に寄せ書き。龍馬マラソンでもありましたね。
とりあえず書いときました。
記念撮影。ちなみにスペシャルドリンクも用意してきました(4本ほど)
下から2番目ですが、2015年もエリートランナーのリストに載せて頂きました!
ゴールドコーストマラソンの主催者は競技志向のランナーもとても大事にしてくれます。
レース前日の夕食はツアーでもらった朝食用のおにぎりセット。外食で少し油モノが多くなったので、とにかくアクシデントを避けるため控えめに。
今回は市内のマントラレジェンズホテルに宿泊。
ベットが最高に気持ちいい。
1人部屋追加料金は痛いけど、これも投資、という事で今回はコンディションばっちり。
会場まではバスで連れて行ってくれるし、もうこれで何も心配することはない。
あとはレースを走るだけだ。
まさかレース当日の朝に大事件を起こすとは、これまた知る由も無く…
レースの朝に事件発生!
待ちに待ったリベンジの舞台へ。レース当日の朝は4時前にアラームが鳴り起床。割とスッキリ目が覚める。
朝食はバナナ2本とヨーグルト。ここも軽めにしておきました。
さて紅茶でも飲むか。
お湯を沸かしてと…
…ん、なんで煙出てるの?
ワー、ポットを電気コンロで火にかけてるじゃん!ポットめっちゃ溶けてるし…
慌てて火を消すぼく。
フーッ、危なかった。寝ぼけてたのかな。しかしなんか煙が多いぞ…?
近くの日本語の注意書きが目に入る「火災報知器が鳴った場合罰金を払わななければいけない可能性があります」。
やばいやばい、煙止まれ止まれ。
しかし何もできず黙って祈るのみ…
そして
ブーッ!、ブーッ!、ブーッ!
ギャー!鳴っちゃったあああああああああ
しかもこのデッカイ音が一向に鳴り止ない!
ぼくの部屋の周りには次々と人が集まってきてパニック状態に。
危機を感じとってか、そそくさと荷物をまとめてホテルから去って行く人も…
消防士もやってきました。
ぼくは「ソーリー!ポットファイア!ノーデンシャラズ!」と、とりあえず火事の危険はないことをなんとか伝えようとしていました。
朝っぱらからエライ迷惑な話です。
しばらくしてレース当日のサポートでお世話になるHISのマリコさんが来て、状況を説明。なんとか騒ぎは収まった模様。
しかしぼく、レースに出られるのだろうか?このまま警察に連れて行かれるのでは…
マリコさんに聞いてみるとどうやらレースに出れるらしい。
よかった、なんとかなりそうだ。そうなると次に気になったこと
「ところでこの罰金というのはどれくらいかかるんでしょうか…?」
「罰金が…1300ダラー(約13万円)かかります…」
え、ええ??
じゅ、じゅうさんまんえん!?!?!?!?
ここまで来るのに既に△十〇万円かかっているのに!
「そんな!なんとかならないんですか!」
「もう消防隊が出動してしまったので…」
その場で崩れ落ちるぼく。
それまでのパニックから冷や汗にかわり、血の気がひいて気分が悪くなってくる。脚もガクガク震えるしこんな状態でフルマラソン走れるのか…
とうさん、かあさん、バカな息子でごめんなさい…生まれ変わったらもっと利口になります。
高知を発つ前の日にガチャポン一杯に500円玉を入れて渡してくれた兄さん、ごめんなさい…。
「落ち着いて!ひとまずこのことは忘れてレースのことを考えましょう!」
とマリコさんが必死に励ましてくれて、なんとか少しづつ気持ちを立て直すことができました。
確かに起きてしまったことはしょうがない、今できるベストを尽くそう。
準備をして、レース会場へ向かうバスに乗ることを決意。
そうしてフロントに行くと、マリコさんとホテルの人がなにやらゴニョゴニョ話していて…
「あ~よかったぁ!あなたは凄いラッキーです!消防の人が1300ダラー払わなくていいって!」
なにやら少し前に近くで他の火事があって、そのついでに寄ったので免除になったようです。な、なんという強運!
肩の力が抜け、半泣きになりながらとりあえずホテルの人に「サンキュートゥマッチ!」と連呼して感謝を伝えました。
最終的にはポットを燃やした弁償の35ドルだけで済みました。
マリコさんをはじめHISゴールドコースト支店の皆さん、マントラレジェンズホテルの従業員の皆さん、宿泊されていた方々、サーファーズパラダイスの消防士の方、多大なご迷惑をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。
このブログを読んでくださった方は海外に行く時は本当に予期せぬ事態に備えて、必ず海外旅行保険に入っておきましょう。
オーストラリアは「火災報知器」が鳴ると、自動的に消防車が駆けつけるシステムなので、もしそれが誤報などだった場合、罰金として、「AUS$1000(10万円)」くらい取られるみたいです。
— オーストラリアあるあるbot (@raliatube) 2016年3月12日
生々しい事件現場…(Photo by Mariko-san)
(レース本編へ続く…)