三度目のぎふ清流ハーフマラソン振り返り。
ハーフの記録を狙う絶好の機会
今回は元々は出場する予定はなかったが、1ヶ月前にたまたま最終募集が行われ、滑り込みでエントリーに成功。
ぎふ清流ハーフは世界陸連エリートラベルロードレース(現在コロナ禍の影響があり、ラベルロードレースの名称がゴールド等の色では無くなっている)。トップ選手が集まるハイレベルなレースで、国際基準の公認記録を残すにはうってつけのレース。
2月に中止となってしまった丸亀国際ハーフの鬱憤を晴らすチャンスが到来した。
ちなみに2020年の丸亀ハーフ以来、なんと約2年3ヶ月のハーフマラソン出場となってしまった。
前日は遅くなったので、朝はややゆったりめで、5時20分起床(レース3時間20分前)。
朝食はいつものパンとバナナ、ヨーグルトにコーヒー。コンビニのパンは脂質過多な菓子パンばかりなので選びにくい事もあるが、フレンチトーストはあっさりめで、それほど食欲の無い寝起きでも柔らかくて食べやすくよかった。
今回は準備万端。
この大会は過去2回出場したが、招待選手以外はあまり恵まれた条件ではなかったので、まずきちんと準備して整列するのが重要なテーマ。
今回泊まったサンホテルから、すぐの所に無料のシャトルバスがあったので快適に会場へ移動。
レース開始70分前に、軽く10分ジョグし、レース用シューズとユニフォームに着替えてから、手荷物預け場へ。次第に人が沢山集まってくる。
ここでPCR検査の結果を提示する必要もあり、混んでもたつかないか心配になったが、数分で終了。非常にスムーズな運営。
ウェーブスタートの効果もあるかな?(走力毎に時間差スタート。また暑さ対策のためかスタート時間も20分早くなっていた)
その後、空いてるトイレもあり、スタート場所にも近いアップ場所を見つけて再びジョグ、流し。
ゆっくりし過ぎてないか一瞬不安になったが、整列はレース開始30分前程度で最前列にいけた。
スタートまでまだ時間はあるものの、待って身体の冷えるような時期でもなく問題無し。
セレモニーの演奏、Qちゃんこと高橋尚子さんの挨拶を聞きながら、久々に会う仲間のランナーに挨拶したり。招待選手の実業団と大学生も入ってきた。
気象条件は曇りの17℃と、若干湿度は感じるものの、今まで出場してきた中で1番の好条件となった。
これまでの経験と、大会運営の向上もあり、ほぼ準備万端でレーススタートだ。
また行き過ぎてしまった…。
スッと前に行けてポジショニングも良好。ここでテンションが上がってしまったのか、初めで硬くならないよう気をつけていたのに、つい突っ込み過ぎてしまった。
入りの1kmは2分55秒付近、先頭集団の大きな塊の最後方でこぼれ落ちてくるランナーを狙うが、もう結構きつい。これでは過去2回と同じような走りになってしまう。
創価大の選手が2人近くの位置で走っていたので、なんとかここに着こう。5kmまで我慢、あとはややペースを落としつつも、安定したペースで走れる大学生の力を借りて自己ベストのタイムでゴール、という過去に成功例もあるプランがすぐに浮かんできた。
しかし3kmを9分04秒ほどで通過し、依然ペースが落ちる気配が無い。10kmレースならこのまま行ってしまうが、このままだととても後半保ちそうにないな。でも後ろの集団とも距離が離れてしまったし、落ちたらこのままズルズルいってしまいそう。うーん、どうしよう。
悩んだ結果、ぼくは離れることを選択。ペースダウンを受け入れてしばし休み、後ろの良い集団に拾ってもらってからレース仕切り直しだ。
5kmの通過は15分21秒。まだ十分過ぎるほど速い。
この後、予定通り後ろの小さい集団に拾われたが、ここもペースの上げ下げがあり早い段階でバラけた。
よく同じレースを走るランチューバーのまるお製作所ツインズも前にいて、拾ったり、また離されたりを繰り返す。
7km付近、コースのユニークな箇所である川原町(城下町のレトロな雰囲気を残した景色)に入ったあたりで、既にマラソンの35km過ぎのような集団のバラけかた、消耗戦になってしまった。
息を整えて、調子が戻ったらペースアップ。これを繰り返していると、9km付近でリズムがでてきて、周りの選手を引き離すことに成功した。
おっ、今日はいけるかも。
10km通過し、この5km16分14秒。一気に1分近く落ちている。
確かこの5kmは緩やかな上り基調となっているので、気づかぬうちに影響していたのだろう。
そう言い聞かせて、まだ頑張る。
我慢の後半。単独走と地味なアップダウン。
「走る研究室」でもお馴染みの実力派ランナー福田選手、東京農業大の選手と3人で集団を形成。
しばらくは安定したが、福田選手が途中で目覚めたようなペースアップ。これに離され、若干東農大の選手とも距離ができて単独走となってしまった。
1人で粘らなければいけない苦しい状況が続く。4年振りのぎふハーフだったが、コース図だけではわからない地味なアップダウンが脚力を奪っていく。少し風もでてきた。
15km通過、この5kmは16分34秒。もうベスト更新は無理だろう。
だが自分としては、今できる精一杯のレースができていると感じていた。前の選手も見えるし、最後まで頑張りたい。その先に何か納得できるものを得られるかもしれない。
雨がポツポツでてきたが、気温が上がらないおかげで給水はほとんど取らずに済んだ。
気分が少し爽やかになる美しい川沿いコース。再び街中に戻ってくるにつれて、応援も増えてきた。
20km通過、64分30秒を少し切っている。頑張れば、67分台がギリギリ狙える範囲だ。
前との差も少しづつ縮まってきた。最近のスピード練習の成果もあってか、疲れがある中、自分でうまく切り替えれたと思う。
競技場に入って直線でフィニッシュ。タイムは67分58秒。順位は53位、招待選手を除く陸連登録選手では5番目だったようだ。
自己ベスト更新には丁度1分ほど足りなかったが、きつい展開で気持ちを切り替えて、67分台を引き出せたのは手応えもあった。終わりが気持ち良ければ全て良しといった所か。
このきつさこそハーフマラソンだったな。
ハイレベルな高速レースでは序盤から気を抜くと離れそうな不快感を我慢しながら、集団で我慢。なんとか粘って最後まで出し切れた時のなんとも言えない充実感。
忘れかけていたハーフの楽しさを思い出せたような気がする。
ぼくを大規模な市民参加型ロードレースの世界に導いてくれ、マラソンランナーとしての基礎を作ってくれた距離。
今年からまたハーフマラソンが沢山走れるのを願っている。
アシックスブースで記念撮影。ありがとうございました。
レース結果
ぎふ清流ハーフマラソン2022
67分58秒(53位)
(5km)…15:21/16:14/16:34/16:19/(Last1.0975km)3:29
☆コースベスト1分33秒更新
☆気温17℃、曇り。これまでで最高の条件
☆2年3ヶ月ぶりのハーフマラソン完走
次回はバタバタ移動、レース前後移動編。
↓4年前は30℃の猛暑レースに。