まるランニングマガジン

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Takemaru Yamasaki マラソンランナー&プロランニングコーチ

MARU IS BACK!!! 4度目の高新駅伝振り返り。

2年振りの高新駅伝振り返り。

 

 

今回はメンバーが大きく入れ替わり、新生まるRCチームとしての再出発となった。

正直本当にギリギリの状態での出場ではあったが、高知のロード大会復活を盛り上げたいし、まるRCとしても再びチームで前向きな話題を作っていきたいという思いが強かった。

目標はとにかく完走。

 

クラブの代表という立場でもあるが、レースが始めれば、自分のベストを尽くすの先決。

この2年で一気にレベルの上がった高知勢のエースが集まる1区で勝負するのは簡単なことではない。

 

福岡国際が終わってからあまり時間は無かったが、思った以上に調子が上がってきているという実感はあった。

あとは、胸を借りるつもりでぶつかっていくだけだ。

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史上最速の1区

 

スタートしてすぐ、高知中央のグレくんが先頭を引っ張る。

入りの1kmは緩やかというか普通。3:00/km前後くらいと思われる。ぼく的にはいきなり飛び出されると厄介だなと思っていたので丁度良い展開となった。

 

それから少し先頭が入れ替わったりしたが、再びグレくんが前に出て、そのままハイペースで抜け出した。

 

後方集団もすぐに県高校記録保持者のキシモトくん、ヒサマツくん、ぼくの3人に。明らかに例年の高新駅伝とは違うスピードだ。

キシモトくんは全国高校駅伝で区間10番台の激走を終えたばかり。今回は安全策をとったのか無理して前を追う感じでは無いが、十分ハイペースできつい。

 

2人共都道府県駅伝代表メンバー。ここで引きたくないという気持ちと、実力不足で潰れないかという不安も少し。

でもマラソン選手にとってはたったの10km、そう思って走ろう。

厚底シューズの機能を引き出すため、なるべく身体を前に乗り込むように意識して走る。

 

しばらくして信号が止まっておらず、車と接触しそうになる危険な場面に遭遇、ヒヤっとするアクシデントだったが、そこからはスムーズにレースが進んだ。

 

我慢していたキシモトくんも3km過ぎの最初のアップダウンでペースをプッシュ!

既にいっぱいのペースなのに、さすがにもうついていけない。

 

しかし、ぼくはなんとなくこのまま粘れそうな気もしていた。

 

集団から離れてすぐはまだイケると自分を励ますのは普通のこと。

ただ、それだけでなく、ぼくはペースが維持できなくて潰れたというより、イーブンペースでリズムを保っているだけ。まだ余力は残っている。

 

そうこうしていると、ヒサマツくんも落ちてきた。やはりこれは簡単に耐えられるペースではないだろう。

ぼくのレースはここからだ。5kmらしき地点で大体丁度15分。正確にはわからないが、体感的にもそれくらいのペースだと思った。

粘ればまだまだ好記録も狙える。
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しばらくしてヒサマツくんに追いつく。ここからは2人のマッチレース。

さすがに粘ってきたし、ぼくも簡単には離せると思ってなかったのでしんどい競り合いに。

 

2人でゼェハァと中継地点を目指す。お互いもう結構消耗しているだろう。

最後まで競り合うと分が悪そうだが、とにかく自分のベストを尽くすことを考えよう。

 

あまり2人の勝負を意識しすぎると辛いので、キシモトくんとの差をなるべく広げられないように前を向いて走る。

しかし7km過ぎくらいでさらにズシーンと上体も疲れてきた。ペースもよくわからなくなり、もうもがきながらの泥試合だ。

 

そうこうしていると、アレ、ヒサマツくんが8km過ぎで脱落。

ああ、もう行くしかないわ。ぼくはさらにガムシャラに走る。もうフォームがどうなどあったもんじゃない。


まぁ勝負とはそういうものだろう。

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長い、長いよ!最後の方は時計をチラチラ。27分…。あと1kmくらいか?29分…いよいよ中継地点が見えてきた。

 

おそらく良いタイムが出ているだろうとは思った。

正式タイムは30分23秒

1区のコースベストを31秒更新、10000mの自己記録をも大幅に上回る自分でも驚きの快走。



それにしても本当にきつかった。最初から速かった上に、最後ももだえながらのタスキリレー。

ヒサマツくんに先着したのはもう1年半振りくらいではないだろうか。前の2人はさすがに速かったが、これから少しづつ差を縮めていきたい。

 

自分はもっとやれるんだ。何かこう、レースの中で、競技を続けている原動力だった熱い気持ちを思い出したような気がする。

 

努力が認められなくても、周りから忘れられても、自分の可能性を信じられるのは自分だけだ。

まだやれる、まだ。

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(HUNTER X HUNTER 26巻/冨樫義博)

 

 

 

新生まるRCチーム、大健闘の13位!

 

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高新駅伝の区間は1区から10km-3km-4km-4km-8km-3km-5km-5.195km

距離が短いながらプレッシャーのかかる前半区間2〜4区が順位を落としつつもなんとか踏ん張り、5〜6区では順位も上げて11位。

その後の長い後半区間も持ち堪えて最終結果は13位

 

完走どころか、過去2番目の順位・タイムという考えられる最高の成績で走ることができた。

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2年振りの高新駅伝、みんな本当によく頑張ってくれた。

まるRCの駅伝はとにかく今年だけは出場したい、という気持ちで準備したけど、この勢いなら来年もまたチャレンジしてみたいと思う。

これから大人のクラブチームが高知の陸上界を明るく楽しく盛り上げていきたい。



高新駅伝結果

1区10km…30分24秒(区間3位)

まるRCチーム:2時間24分54秒

 

👟▷METASPEED EDGE

 

◯コースベスト31秒更新

◯10000mのベストも12秒上回る

 

 

↓前回の高新駅伝振り返り。

www.takemarun.com