第二回高知中長距離記録会振り返り。
今回は、遂にぼくにもトラック用の秘密兵器が届いた。
数量限定の最新スパイク、「メタスピードLD0」。アシックス独自技術のピンレス、カーボンプレート、軽くて弾むFFブラストターボの搭載されたハイテクスーパースパイクである(定価27500円)
このスパイクは発売と同時にオンラインのクリック合戦になり1〜2分で売り切れ、ぼくももちろん買えず諦めていた所、ライバルの行場さんから譲ってもいいという連絡があり、せっかくなのでこのチャンスを活かしてみたいと思った。
前日に軽い流しで試し履き一回。
最近履いている厚底のメタスピードシリーズと共通点があり、なおかつ従来のマラソンシューズにも近い履きやすさがあったので、驚くほど違和感無く走れる。
これは試合でいきなり使ってもイケると、確信まではいかないが安心感はあった。
レース振り返り
3000mは18:10スタート。軽くアップしただけで汗ビッショリになるほど蒸し暑い。
レース前から、先頭は8分30秒狙いというのは聞いていた。予定通り、ほぼ未知の高速ペースでレースが進む。
一応2:50/km切り練習もしてはいたのだが。レースでこのペースを狙って維持するというのは初めてで、身体がどのように反応するかわからなかった。
一瞬で集団は4人になり、ぼくは最後尾でスパイクの感触を確かめながら走る。いつもはある足に直にダメージがくるようなスパイク独特の疲労感が全く無い。
1000m、2分47秒。それほどきつくない。そこからは、1周毎にこのペースのまま行けるという自信を少しづつ確かなものにしていった。
グレ君とひろみつ君が交代しながら良いペースで引っ張ってくれた。
ひろみつ君はややきつそうになってので、ぼくは前にポジションを上げた。ラストに向けて準備する。
残り1000m、脚への負担はそれほど感じなかったものの、さすがにハイペースに呼吸がいっぱいになって一気にきつさと、暑さの不快感が襲ってきた。
600mで少し前2人からは離れて、ここは1番の勝負どころ。
ラスト1周、まだ7分20秒付近!ひょっとして本当に8分30秒切れるのか?
まだ脚は動く。絶賛連敗中のひさまつ君との差もこれ以上は開かない。しかし後ろから再びひろみつ君の追い上げも感じてきた。
またラストでやられるのか。最後の直線、8分15秒あたりのアナウンス、なんとか力を振り絞って逃げた。
ギリギリの状況ながら、フィニッシュの瞬間8分30秒丁度くらいだったのは確かにわかった。
正式タイムは8分30秒33。なんと4週間前西条で出した自己ベストを11秒以上更新してしまった。
もちろん良い競争相手とギリギリの競り合いができたのは良かった。
しかしぼくは陸上を始めたばかりの中学生ではない。自分自身のことは1番よくわかっている。
最大の要因がなんだったたかは、言うまでもないだろう。
春から厚底スーパーシューズに取り組み始めたものの、まだどこかスッキリ気持ちが切り替えれてない自分に悩んでいた。
春のロードレースも無くなり、まだしばらくは今までの好きな薄底シューズを履いて、自分なりにPBを少しづつ更新すればいいかもと、やらなければいけない事を先送りにしているような気分だった。
変わるチャンスをくれた「メタスピードLD0」と、行場さんには心より感謝したい。
2:50/kmで押し続ける高揚感は確かに凄く、レース後の夜ははなかなか寝つけなかった。
一方で、これでも過去の凄い記録を出した先輩達には届かない事を考えると悔しい気持ちにもなった。次はそれを払拭するようなよりレベルの高い結果を目指したい。
今度こそ本当に、ここからが新しい競技人生のスタートだ。
レース結果
3000m・8分30秒33(PB・3位)
67"0/67"4/67"0/68"9/68"9/68"4/68"3/34"2
1000m2:47/2:51/2:51
☆自己ベスト11秒更新
☆2000m通過5:39PB
☆初スーパースパイク
・メタスピードLD0説明サイト。
【アシックス公式】陸上競技 スパイク & ユニフォーム|ASICS Japan
↓4週間前、自己ベストを更新したばかりの西条記録会振り返り