第10回東京・赤羽ハーフマラソンレース振り返り。
レース振り返りの前に、今回の遠征はまず行くか行かないかが大きな問題だった。遠征で出発前日まで悩む事はあまり無い。
赤羽ハーフ出場をやめようと思った大きな理由は、インフルエンザ明けの筋肉のダメージが残っていたこと、そして今の状態で無理して昨年ふくらはぎを故障したのと同じパターンになるのを恐れていたから。
それでも行きたくて悩んでいた理由は、早く高知発のジェットスターを試してみたかったのと、今回もキャンセルすれば香港に続きまた遠征費が無駄になるから。
これらを天秤にかけると…いちアスリートとして、“競技的にプラスになる理由”が足りない。
深く考えた結果、「レベルの高い関東の大学生と走れる貴重な機会を逃したくない」、「このまま疲れがとれないままダラダラ練習を続けるのではなく、レースの刺激を入れてモチベーションを上げていきたい」
というそれらしいテーマが浮かんできた。
出発前日の1km刺激も3分を切れたので、なんとかなるだろうと出場を決意。それでもあまりモチベーションは上がらないままだったが…
赤羽ハーフは河川敷を走るほとんど平坦なコースだが、例年風の影響に悩まされる事が多いらしい。
だが今年は微風、気温も10℃ほどと絶好の条件。アップジョグも勝手にペースが上がる。これはひょっとして結構良い記録出るかも。
レーススタート。
少し整列が遅れてAグループの先頭よりはやや離れた所に並んでしまったが、とにかく速い大学生が沢山いるのでいかようにも集団を選ぶ事ができる。自分の快適だと感じるペースに、自然と大きな集団ができているのだ。
ただすぐ前には何度も大会で競り合ったライバルであるぎょうばさんとたけむらさんがいたので、そこは意識しながら走る。やはりよく知っている選手がいると、モチベーションが上がると同時に安心感もあるもの。長距離レースにおいてライバルは、負けたくないけど、頼りになる、といった感じかな。
ピッチも上がり、今まで経験した事のないハイペースでレースが進んでいるのがわかったが、大きな集団のリズムに乗って3:05~3:08/kmを楽に走れている。いつものマラソンレースを早送りしているような感覚だった。
5kmを15分35秒。ハーフで何度か15分30秒前後で走ったことがあるが今までで最も楽に感じた。
たけまるを運ぶよ学生トレイ〜ン♪、とエグザイルになったような気分で、本当に気持ちよくなってくる。
9kmの数少ない上り坂を終え、10km通過もすぐにやってきた。この5kmも15分38秒。
10km通過は31分13秒でこの間の駅伝10kmと大差無かったが、その事に驚きは無かった。
無理した感じはほとんど無くこのペースで通過できたのだ。
とは言え、経験したことのないハイペースに身体は確実に消耗しており、折り返してからの緩やかなアップダウンでキツくなって集団から徐々に離されてしまった。
集団もだいぶ絞られてきていたので、ここからは溢れてきた選手と一緒に耐える局面だ。
たけむらさんとぎょうばさんは一度は離したように思っていたが、また追いつかれ、コモディイイダの実業団選手も含めた4名の集団になった。ライバル対決は後半までもつれる予想以上の激戦に。
15km通過、この5km15分55秒。あっ、これ66分台出ちゃったわ。
少し身体も軽くなってきた。
しかしこれはレース。このままでは終わらない。ぎょうばさんがかなり余裕がありそうで、やはり18km付近から上げてきた。ウッ、きつい。身体の動きが明らかに崩れてきたのが自分でもわかってきた。
やや離され気味になってきたが、それでも大幅ベスト更新は間違いないはずだ。あと少し、がんばれぼく。
赤羽ハーフマラソン2019速報! 18km地点トップ通過から13時30分まで収録その1
※ぼくが出てくるのは2分半過ぎ
だが19km過ぎあたりで異変発生。ふくらはぎと手先に痺れの症状が出てきた。20km通過、この5km16分26秒、かなり落ちた。特に足先に全然力が入らない。これはヤバいやつだ。
脱水気味?原因はわからないが、ここまで来て一気にベスト更新が危うくなるほどの危険な感覚が身体を駆け巡ってきた。落ち着け、もう1kmしかない。とにかくなんとしてもゴールに辿り着かなければ!
この2kmだけでかなり順位も落とし、全くスパートはできずそのままのペースでなんとかゴールラインを踏んだという感じだった。
タイムは…67分17秒。走る前はほとんど期待していなかった自己ベストを5秒更新することができた。
後になって振り返ると、目前で失速し66分台を逃した事、集団から離されてぎょうばさんが66分40秒台を出した悔しさも湧いてきたが、15kmまで1kmあたり3分08秒ペースで行けたのは大きな収穫だった。
やはり速い選手が沢山いる集団で走るのは本当に楽しい。悩んだけど来た甲斐があった。
ぼくにはまだもう一つ、大きなチャンスがある。
第10回東京・赤羽ハーフマラソン結果
67分17秒(PB・全体31位、一般11位)
(5kmLAP)15:35/15:38/15:55/16:26/3:45
SORTIE MAGIC LT / ターサーソックス / POLAR M430
☆PB更新!
◯ほとんどフラットな高速コース。アップダウンは9km付近のみ
◯大会運営もシンプルで競技に集中しやすい環境。11時過ぎスタートも遠征組には準備しやすくありがたい。
NEXT RACE…市町村対抗駅伝
次回は初めての高知発ジェットスター遠征の模様を振り返っていきます。お楽しみに!
↓これまでのベストは昨年5月の仙台ハーフ、これは狙って出したタイムでした。