初千葉レース、ちばアクアラインマラソン・ハーフの部振り返り。
大会会場は木更津、宿泊したのは4駅ほど離れた姉ヶ崎のスーパーホテル。思ったよりローカルな雰囲気の街並みでした。
熾烈な先頭争い。ジュイ選手、タイ王国からの刺客、大学生
久々の1万人を超える大規模マラソンでちょっと緊張。
というのも、やはりこのような大会では会場までの移動、アップや着替え、トイレ、整列…といった様々な心配があり、“競技の事だけ考えた結果、競技に集中できなくなる”という事態も起きがちだからだ。
2時間前には会場入りし、今回はまるRCメンバーも何人も一緒に参加していたので荷物を預けて早めにアップ開始。思ったより周りの道が広くて快適に身体を動かせた。
着替えてから、心配していた9時10分までの荷物預かりもスムーズにいき、第2アップ、そして少し離れたスタート地点に移動する。
いつもならアップを始めるくらいの時間に出走準備完了。スタートの近くには広い公園にトイレもあり、こんなに急がなくてもよかったかもしれないけど、これもやってみないとわからない。
何にせよ、今回の場合はほとんどの選手が同じ条件で走るのだから、それほど神経質になる必要はないはず。
そう考えていたが、招待選手には思わぬ強豪が潜んでいたのだった。
日本で活躍しているケニア人ランナー、ドラマ「陸王」にも出演していたサイラス・ジュイ選手は当然優勝候補筆頭だと思っていたが、タイ王国からの派遣選手が何人も出場しており、これが予想以上の強者揃いだった。
整列は1番前には行けず、やや遅れてスタート。ちなみにフルの部も同時スタートで特に分けてもいないので結構ゴチャゴチャ。必死でジュイ選手を追いかける。
入りの1kmは3:00/km前半くらいのなかなか良いペースだったが、タイの選手3名ほど、山梨学院大の選手、他にも数名と想定していたより実力派ランナーが多く、7名前後の先頭集団を形成。
最初焦ったのもあり、ぼくは既に結構きつい、一方周囲の選手はまだまだ元気いっぱいに見えた。
この大会は入賞が総合で3位までが入賞とかなり狭き門。弱気になりかけたが、レースが進むにつれて風がかなり強くなってきて徐々に集団がペースダウンしていく。ラッキー。
序盤はまだ長い整列時間で呼吸がついてこなかっただけ、これから調子が良くなると自分に言い聞かせてなんとか耐えしのぐ。5km通過は16分08秒。風を考えるとまずまずのペース。
5kmを過ぎ、多少のアップダウンが始まってきたあたりで周囲の選手に疲労が見え始めてきた。
あれ?坂は全然大したことないのに。ひょっとして脱藩マラソンの効果かな。また坂が来れば他の選手は勝手に脱落してくれるかもしれない。呼吸も整い、少しぼくも元気が出てきた。
狙い通り、アクアラインに入る9km手前の坂で集団がバラけ始め、山梨学院大の選手も離れた。ジュイ選手、タイ勢2人、ぼく。
いよいよアクアラインに突入。
予想通り、さらに凄まじい向かい風(レース前のアナウンスでは風速10mほど)になったが、ここはジュイ選手に引っ張ってもらう。申し訳ないけど、こちらは一般参加選手だしそれくらいは、ね?
タイの選手のもう1人の選手もそれほど余裕が無さそうで、やはり坂のある所で離れていった。必死だし風が気になって、景色を見る余裕は無かったけど下り坂で海の景色が一気に広がる。おお〜凄い。
ついに入賞圏内であるトップ3に絞られた。牽制気味の展開が続き、この5-10kmは16分37秒。
テレビでもよく見るジュイ選手にここまでついていってる事にとてもテンションが上がってきた。折り返してランナーとすれ違う所でもジュイさんについていけたらカッコイイだろうな。
しかしさすがにジュイさんも後ろにつかれるのをやや嫌がりだし、道を蛇行したり、ペースを極端に落としたり。ぼくもリズムが狂い前に出たりもした。
小柄なタイの選手はずっと後ろについていて、少し息が荒いようにも感じたけど、まだ動きは元気そう。
ここまでの強風と、神経戦で徐々に磨り減っていき、集中力も切れてきたのか足の指に痛みを感じたりもしてきた。
そして折り返し地点で追い風になった所でジュイ選手が一気にスパート!
消耗していたぼくは対応できずやすやすと脱落。タイの選手が間で、ここで完全に単独3位になった。
ああ、ジュイ選手とのすれ違いの激闘は妄想に終わってしまったか。
ここからは思ったより疲労感が強く、追い風なのに思うように身体が動かない。
強い日差しと強風、さらに上りの影響か汗が目に流れ込んできて痛い痛い。鼻水も出てくる。
ドンドン集中力が失われてきて、ペースが上がらなくなってきた。
15km通過。この5kmは16分53秒。向かい風が続いた割には悪くないか。
他の選手もキツイはず、このままなんとか3位はキープできるはず。少し安堵感が出てきた矢先、何やら足跡が聞こえてきたような…。
序盤から元気の良かったもう1人のタイの選手が猛烈な勢いで追い上げてきたのだ。見事なスパートで、全く抵抗できず一気に差が開いてしまう。
これは精神的なショックも大。疲れがさらに増してきた。
アクアラインが終わり、ラスト2~3km程度。ここでまた向かい風。もう身体が前に進まない。
4位だけど、あれ、これって日本人トップ?
競技人生でめったに使う事がなかったであろう言葉が頭をよぎった。まさか「ちばアクアラインマラソン」で経験する事になるとは。
しかし、ゴール後にまさかのドラマ(?)が待っていた。
なんと前の2人が間違えてフルマラソンのコースに行ってしまい、後で戻ってきて後ろの順位でフィニッシュしてたというのだ。全く気づかず、初めは2位と言われて困惑していた。
テレビインタビューも受け、ここは空気を読んでその事については触れない方がいいと思い、「スパートで引き離されて悔しかった」とだけ言った。
終盤で抜かれたのもあり、競技者としてはモヤモヤした気持ちが残ってしまったが、レース全体を振り返るとまずまずの内容で走れたと思う。
予想以上にレベルが高く、濃いレースができたのも良かったし、特にタイのランナーがこれほど強いとは思わなかった。
世界は広い。タイのマラソンにも修行に行かなくっちゃ。
ちばアクアラインマラソン結果
1時間10分18秒(2位)
5kmLAP16:08/16:37/16:53/16:43/last1.0795km3:57
HR175
SORTIE MAGIC LT / ターサーソックス / POLAR M430
☆千葉大会初完走
☆関東レース4県めの入賞
☆一応日本人トップ
アクアライン以外にも魅力たっぷり。
ちばアクアラインマラソン、最大のウリであるアクアラインを走るだけでなく色々な工夫やおもてなしが用意されていて、思った以上に楽しくて完成度の高い大会だと思いました。
レース後に貰えた冷凍ブルーベリーはとても嬉しかったです。火祭りロードレースではコース上にしか無かったので…
入賞者は車で元の木更津のスタート会場に移動。
かなり時間がかかったけど、混んで疲れそうなシャトルバスでの移動を考えるとホッと一息リラックスできました。
完走賞には持ってくるのを忘れていた ボディメンテもついていました。ラッキー。
この他にもアイシング用のパックを貰えたり、ランナー目線のおもてなしが嬉しかったです。
入賞者&ゲスト用控え室で待機。軽食もいただきました。
柏原竜二さんや、芸能人のボビー・オロゴンさんやオリラジの藤森さんも見かけました。
色々と時間がかかり、13時半頃に表彰スタート。なかなか華やかです。
レース前たまたま近くにいてお喋りした女子アスリートランナーのまつもとさんと一緒に表彰ステージに上がれて嬉しかったです。
副賞はかなり豪華で、特産品等、後日送られてくるとか!何か高知に持って帰れて本当に良かった〜。もちろんスッキリしない気持ちもあるけど、まぁぼくの前はみんな招待選手だし、これくらい頂いちゃってもバチは当たらないですよね。
フルの部で2時間22分台の好タイムで優勝した川内鮮輝くんと。フルと同時スタートなので、割と近かったみたい…。このままでは神戸で直接対決したらまずい。もっと仕上げていかなければ。
ちなみに持っているぬいぐるみは木更津市のゆるキャラ“きさポン”のようです。
この後はお待ちかねのグルメブースへ。今までみた大会の中でもかなりお店が充実していました。
ワンコインの千葉ラーメン。高知ではなかなか食べれない本格派ラーメンでした。
メンメメ〜ン。カレーまぜそばも美味しかったです。
さて、今回は日曜最終便で帰る日程なので、あまりゆっくりもしてられず、会場から木更津駅もちょっと遠いので早めに移動。
でも甘いものは欠かせないので、駅の近くの自家製アイス屋さんでマンゴー&マロングラッセ味を注文。もう思い残すことはありません。
木更津から羽田までは直通のバスが出ていて20分ほど(1320円)となかなか快適。レース中は必死過ぎて見れなかったアクアラインから見える富士山の風景も見れました。
しかし、最後にやっぱり(?)トラブル発生。事故があった模様で道路が渋滞。
全くバスが進まず、同じくマラソンが終わってから最終便で帰るランナー達とざわついていましたが、なんとか無事出発30分前くらいには到着することができました。
ちなみにお土産には、会場のグルメブースで千葉名物・落花生を購入。
さすがに普段よく買うものとは一味違う美味しさで、落花生大好きの母も満足してくれました。ちゃんちゃん。
NEXT RACE…島田島ハーフマラソン