今回のランニング障害事典は、片方のお尻が痺れる、坐骨神経痛についてです。
悩んでいるランナーも多く、原因は人それぞれあると思いますが、今回はぼくの経験や経験者から聞いた話も含めて書いていきたいと思います。
痛みについて
ぼくの場合は、2017年の愛媛マラソンの35km付近で右のハムストリング(モモ裏)を負傷した後、翌週高知龍馬マラソンのペースランナーで無理をして走ってしまったため、モモ裏の懲りをかばった右臀部にまで負担がきてしまい、痺れがとれなくなってしまいました。
走れないほどの痺れは数日で治ったのですが、以後走った後の臀部の痺れが頻繁に起こるようになってしまい、現在もその症状は治っていません。
このような痛みの症状は競技人生でこれだけです。
幸いぼくは練習やレースに影響するほどの痛み、違和感は稀ですが、酷い坐骨神経痛に苦しむランナーも皆、”治らない”と言っており、ある程度付き合っていくしかないようです(完治を諦めているわけではありませんが、長期的な視野で見る必要があると考えています)。
ぼくの場合は、まずハムストリングを負傷し、筋肉が硬くなってしまったのが大きな原因だと思っています。
筋肉の痛みは今までの経験上、それほど速くないペースならごまかせるという考えがあったのですが、やはりやり過ぎは他の部分が代償を負ってしまうことをこの痛みによって学びました。
ディスクワークが原因でなったという方もいるかもしれません。
ぼくもブログを書いたりネットで情報収集は欠かせませんが、長時間の座る姿勢は腰にくるのはもちろんハムストリングが固まりやすいです。ただ基本的にぼくの場合は座っている”だけ“で痛くなることは今の所あまり無いです。
1番きついのが”練習後、椅子にしばらく座り、その後立つ”という行動で、きつい練習をした後はいつも怖いです。大したことない時もありますが。
いずれにせよ座りっぱなしは良くないと思うので、作業の他にも遠征の移動も負担をかけ過ぎないように気をつけたいですね。
対策(ストレッチ、マッサージ、筋トレ)
考えられる対策は梨状筋を中心に腰周りやモモ裏のストレッチ、マッサージ、筋力強化です。
ストレッチ
坐骨神経痛の主な原因は、お尻が硬まる”梨状筋症候群”だと言われています(腰椎の重い症状から痛みが出ている場合はさらに複雑になってくるかもしれません)
上の動画はよくやってるストレッチですが、走り込みの後や、長い時間座った後、腰が硬まったように感じ時にやると少しほぐれるように感じます。
他にも体勢を変えたりテーブルのような台を使ったりバリエーションは色々あります。
しかし劇的に改善されるようなものではないですね。
硬くなりやすいハムストリングの柔軟性を保つ、ほぐしておくのも大切だと思っています。
セルフマッサージ
この症状が治りにくいのに梨状筋が普段意識にしにくく、ほぐしたり鍛えたりする動きが限られているというのもあると思っています。
ボールを使ったマッサージでは筋肉の奧の部分を刺激してほぐすことができます。
テニスボールを使うのが一般的ですが、ぼくは専用のマッサージボールを使っています。
▷マッサージボール MB Massage Balls トリガーポイント 筋膜リリース
寝転んでお尻の周りでゴロゴロします。痛気持ち良いような感覚が得られると思いますが、刺激が入るわけなので、やり過ぎはかえって痛める事もあり注意です。
Tennis Ball Trigger Point For Tight Hips & Low Back Pain
奧を刺激するには鍼治療も有効だと思います。ぼくも実際に試してみて鍼治療は相性が良いのではないかと感じました。
ただこれも根本的な解決にはなりませんし、外的な強い刺激にばかり頼るのはかえってマイナスになるおそれもあるのに注意したいです。
筋トレ
How To Do The Clamshell Exercise - Kinetic Sports Rehab
梨状筋を鍛える筋トレです。じっくり行う地味な補強ですが、チューブを利用したりすると少し負荷をアップさせることができます。この股関節外旋筋群を鍛えるトレーニングはかなり少ない印象です。
原因や対策をまとめていくうちに、故障の理解が深まっていくように思います。
まだハッキリわかっていない事も多いですが、諦めず根気強く快復を目指していきたいです。
まとめ
治らない?脚の故障とは違う根気強い対策が大切
ほぐしにくく鍛えにくい梨状筋。時間をかけて
ボールマッサージや鍼といった強い刺激を有効に使う
ハムストリングもほぐそう
座りっぱなし対策。作業だけでなく、移動の疲労対策も気をつける
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