まるランニングマガジン

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高知のマラソンランナー・山﨑竹丸が走る事をもっとディープに楽しむ情報を発信していきます

【フルマラソン2時間20分で走るトレーニング】ぼくのこれまでの道のり、練習やレースを振り返ってみた

初マラソンから6年、タイムを6分ほど縮めてやっと2時間20分30秒という所まで持ってくる事ができました。

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初マラソンからこれくらいのタイムは目標にしてやってきました。実際今に至るまで30kmの通過タイムはほとんど変わっていませんが、ぼくも俗に言う"30(35)kmの壁"に苦しんでいたわけです。

失敗や試行錯誤を繰り返し、少しづつ失速を抑えられるようになってきました。

 

山崎竹丸(金太郎SC・1989〜)のマラソン成績 | マラソン資料館

※昨年のびわ湖まで。これにプラス岡山2:33:22(7位)、愛媛2:20:30(5位)ちなみに実際は1988年生まれ。

 

[自己ベスト更新した時の前半のハーフと後半のハーフのタイム振り返り]

2011びわ湖69:09-77:23

2013びわ湖70:24-73:27

2013福岡69:59-73:22

2016びわ湖69:34-73:14

2017愛媛69:26-71:04

 

今のやり方がベストだとは思っていませんが、ぼくにとっては"故障を少なく、短い距離のスピードを伸ばしながらマラソンもしっかり走れる"練習法だという自信を持っています。

 

改めて現在のぼくの練習法や、手応えを掴んだキッカケ、ちょっとした微調整を振り返ってみました。

 

 

1年を通してハーフマラソンの強化

 

ぼくが2015年からずっと取り組んできたのがハーフマラソンのスピード強化。昨年も丸亀ハーフ、4月のかすみがうら(10マイル)、ぎふハーフ、6月神鍋高原、7月のゴールドコーストハーフ、秋もロング走はあまりせず今治シティマラソン、高島平ロード20km、台北ハーフとロードレースのスピード持久力アップに取り組み続けました。

今年1月の奧球磨ロードでも自己記録は更新はできませんでしたが、ハーフのアベレージのタイムはかなり向上しており、1年を通して身体に1時間8分前後の刺激を与え続けた事がマラソンペースの余裕度を作り、後半もリズムを維持する助けになったと確信しています。

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レース以外でのスピード持久力の強化の柱となるポイント練習は1km×10のようなロングインターバル、12kmのマラソンペース走
春先はペースが安定しない事が多かったのですが、秋以降は内容が良くなっていき、マラソンに近い時期は1kmインターバルを3分5秒前後、12km走を3分17秒ほどでリズム良く走ることができました。

そんなに特別なメニュー・内容ではありませんが、良い質をキープすることを心がけ、マラソン練習だからといって無理に疲労が残った状態の重たい脚で行うようなことはしませんでした。

 

ロング走は32km±

 ぼくは”練習で走った距離”が後半のスタミナを作るというのは信じていません。

以前は夏も山で走り込み合宿を行い、40km走や週200kmの走り込みもしていましたが、30km以降の失速を抑える助けにはなりませんでした。

元々長い距離をゆっくり走るのはそれほど苦になりませんでしたが、スピードが不足している上に、マラソン選手としてはややダイナミックなフォームのぼくにとって距離中心の練習は疲労が溜まり過ぎてマイナスの効果が大きかったのではないかと思っています。

 

今は30-32km走が中心で、速度はマラソンペースより30秒前後遅い程度。愛媛前には一度だけかなり強度の高い34km走(ave3:35/km)を行いました。

ぼくのトレーニング法はほぼ全てネットを通じて海外から仕入れた知識で、ポーランド記録保持者のヘンリク・ゾスト選手やアメリカのハンソンブルックスチームは32kmを超える走り込みをほとんど行わない事を知りました。

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特に故障が相次いだ2013年のびわ湖マラソンに向けたトレニングはこのやり方を採用するほかなく、結果的には自己記録を3分近く更新するという成功体験に繋がりました。

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40km以上のロング走や月1000km前後走り込む事が意味が無いと思っているわけでは全くありません。ただ今の自分に必要なのか、メリットとデメリットがどのくらいあるのかくらいは一度考えた方がいいのではないかと思っています。

ここ数年は夏合宿での走り込みもしていません。最近は猛暑の期間が長いので避暑地での練習もできたらとは思っていますが、ほとんど夏はオフシーズンになっています。

強いて言えば7月のゴールドコーストマラソンが夏合宿的な役割を果たしていますね。

世界中の色んなレースを走っている川内優輝選手もゴールドコーストは毎年走っていますが、蒸し暑く不快指数が高い最悪な時期の日本を飛び出し、涼しく乾燥した場所で走るのは最高のトレーニングにもなります。

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ぼくの日々の走行距離は2016年は月最大で723km、平均は609kmでした。

マチュアレベルではそれなりに多いですが、市民ランナーでもそんなに変わらないか、もっと走っている人は結構いると思います。

体重が増えやすいので体型をキープするため、また走行距離を増やす事で安全に(低い負荷で)ポイント練習の効果をよりアップしてくれるのは感じています。

愛媛の前は今までのマラソン練習と走行距離は変えず、20kmジョグを増やす微調整をしてみました。厚めのGT-1000 を履いて近くの土グラウンドをグルグル回る(GPS計測)事が多かったです。

 

32km走中心の練習でも、当日フルマラソンにはピークの調子を持ってくるので後半が不安になる事はありません。

疲労がとれてなくてコンディションが悪かったり、一定のスピードを維持する能力の欠如が30km以降の大失速を生むのだとぼくは考えます。

 

ただ、時には身体に大きな刺激を入れる事もマラソンランナーにとっては大事な要素ではないかとも思っています。
やはり、無難な練習を積み重ねるだけでは到達できない世界もあるはずです。

あまりロング走が出来ていない状態で11月のおかやまマラソンでスタミナを出し尽くした事は、本番の愛媛に向けての特別な刺激練習でもありました。


そのうち四万十川ウルトラマラソンも60kmから試してみたいという気持ちもありますが、愛媛後の龍馬マラソンペースメーカーで筋肉を傷めてしまった事を考えるとまだ時期尚早かもしれません。

 

海外レースでの自信

 とても自信になったのが昨年2度の海外レース(ゴールドコースト台北)で好成績を残せたこと。

冷静に振り返ってみると、整列等、実は海外レースの方がぼくにとっては条件が恵まれている部分もあったのですが、やはり海外で納得いく結果が残せたというのは、今まで不可能だと思っていた事が自分の力で変えれたような大きな手応えを掴めました。

特に台北ハーフ2位はぼくにとってはターニングポイントとなる出来事だったように思います。

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海外レースだけでなく、ここ2~3年は経験を重視して色々な大会を走りに行ってました。必ずしもタイムのみに拘っての選択では無かったので、2014年からは2年ほどベストを更新できませんでしたが、マラソンランナーとして成長は決して止まっていないと信じていました。

これからもまだ走ったことのない全国の大会、そして海外レースへの挑戦は続けていきたいです。

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その他(栄養、筋トレ、シューズ)

 その他、ちょっとした微調整を紹介。あまり複雑に考えすぎると迷路から抜け出せなくなってしまうおそれがありますが、細かい部分を考えるのもマラソンの楽しみでもあります。

 栄養面では練習後にプロテイン・プラス・バー  を摂り始めたり、タンパク質を増加させました。愛媛に向けてはもう少し体重を絞りたかったのですが、筋力量が増えてパフォーマンス向上に繋がったのではないかと考えています。

 

 またマラソン前のカーボローディングに関しても少し微調整を加えてみました。

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筋トレは以前はかなりハードに行っていた時期もあったのですが、今は疲労を溜めずポイント練習に集中するため、手軽に出来るケトルベル(5kg) を使った補強をこまめに入れました(その後は8kgや12kgの本格的なケトルベルを購入しました。きちんとやりたいならこちらの方がオススメです)

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このケトルベルを使た補強はかなり自分に合ってると感じているので今後も研究を続けていきたいと思っています。

ぼくはマラソンランナーにとって故障せず身体を磨きあがるために、筋トレはとても重要な要素の一つだと思っていますが、やはりメインは走ることであり、限られた時間にあれもこれもと詰め込んでしまえばいつの間にかこなすだけが目的になってしまいかねません。
狙った大事なマラソンが終わったら筋トレに割く時間を少し増やしてみる、といったここも微調整が大切ではないかと考えています。

 

シューズはターサー系だったりソーティ系だったり色々試していたのですが、愛媛マラソンでは”少し”クッションがあって柔らかいSORTIEMAGIC LT を使ってみました。

新しく買ったSORTIEMAGIC RP3 がよりグリップ重視で駅伝向けのアグレッシブな仕様になっていたためです。

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20kmジョグの所でも書いていますが、回復のジョグは GT-1000 のような厚めのもの。全部ではありませんが、近くの土グラウンドをよく使っていました。

日頃のジョグからアスファルトを薄めのシューズで走って脚を鍛えるという考えは、ぼくにとっては脚のバネを奪い慢性疲労の原因になっているような感覚があり、ほとんどメリットを感じませんでした。

 

これからの課題

 ・ハーフ、ハーフ、ハーフ

自分より短い距離のスピードでは歯が立たない相手にフルマラソンでは対等に戦える持久力はついてきましたが、今のレベルでそんな事を自慢していては話になりません。

愛媛では四国の社会人ランナートップだったという事にも触れましたが、たまたま運が良かっただけの話で、四国の上位選手はハーフマラソンをぼくより2分速い1時間5分台で走るので、一緒に走った時は大抵コテンパンにやられます。

 

これからさらにタイムを短縮させ、海外レース出場への扉を開くにはスピードアップするしか道はありません。

単純にフルより短い距離で一番大会が多いのがハーフマラソン。本当は10km(10000m)くらいがスピード持久力養成には丁度良いと思っていましたが。

各地の大会を利用しながら21.0975kmという距離を自在に走る事でロードランナーとしてのスピード、そしてレース運びのスキルを向上させていくのが一番の近道なのではないかと思っています。

引き続きハーフマラソンがメインくらいの気持ちで取り組んでいきたいです。

 

もっと短い距離の強化もできればやりたいんですが、5000m以下はある程度レース数をこなさないとなかなか感覚を掴めない部分がありマラソンと平行するのが難しいです。

10000mとクロカンレースは機会は少ないですが、タイミングが合えば積極的にチャレンジしてみたいですね。

 

・1人でも一定のペースで押す能力を鍛える

ぼくが大きな課題として考えているのが、単独走になった時のリズムが悪い事です。愛媛では最後まで周りのランナーと競り合って走る事が出来ました。

ぼくは昔から速い人の力を借りる事で自分の力以上を出すのが得意ですが、距離が長くなるほど1人で押して行く能力が必要なのを感じています。

今回はあまりできなかったのですが、2km×4-5本のようなロングインターバルをできるだけペースの上げ下げ無く一定のペースで押して行く練習が鍵になるのではないかと考えています。

 

・メンタル面の壁を取り除く

愛媛マラソンでは4位になった行場選手とは35kmまでは同じ集団で走っていましたが、残り7.195kmで1分以上の差をつけられてしまいました。

35-40kmの失速を出来るだけ抑える事のみを考えていたぼくは、逆にそこからペースアップしていく事に関しては完全に精神的な壁を作ってしまいました。

しかし行場選手は元々の持ちタイムも、ハーフの記録もほとんど同じくらいのランナーです。

ぼくは今回、35kmまでのリズムが良いのなら、後半の失速を抑えるのではなく、むしろスパートして上げることさえ可能だというのを学びました。

 

愛媛でそれができなかったのは、仕方のないことかもしれません。ぼくは一気に階段を一つ二つ飛ばしにできるようなセンスのあるランナーではありません。

 

ここまでくれば、マラソンランナーとしてより高い次元の走りが求められます。

ぼくはこれからよりステップアップした課題に取り組む事になるのです。

 

おわりに

 ぼくとしては今回の2時間20分台は、ここに留まらずさらに進歩していくための大きな自信になりました。

ハーフのスピードを上げること、1人でも押していける能力を向上させる、そしてメンタル面の壁を取り除けば、まだまだタイムを上げていける感触があります。

 

現在、ぼくにとって最大の目標は高知県記録(2:16:32)と国際陸連ロードラベルのブロンズ資格突破。先ほども書いたようにぼくは一気に階段を飛ばせるタイプではありませんが、これからもっと楽しい世界を体験するためにも、あまりモタモタしているヒマはありません。

できれば今年中にもアマレベルでは最高峰である"SUB-2:20"グループの仲間入りをし、さらに上のステージに進むチャンスを広げていきたいです。

 

今回はあくまで中間報告。今のやり方に自信を持ちつつも、ドンドン新しいことにも挑戦して、そう遠くないうちにこれより高いレベルの記事が書ければいいなと思っています。

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